さて、若洲海浜公園二日目。
前夜は釣果たった一匹と惨敗を喫した私。
たくさん釣れていれば満足していたんだろうけど、ストレスが溜まってしまい、私としては珍しく早起きし、朝まずめを狙って早朝6時から釣りを開始しました。
夜はメバリングでしたが、日中はチニングしようと思って、別タックルを用意してきていました。
(久々登場のベイトフィネスタックル)
最近はまったく多摩川スモールマウスバスを狙いに行かなくなったので、ずっと出番がなかったのですが、ふとチニングするなら久々にベイトフィネスタックルを使いたいなと思ったんですよね。
実を言うと、チニングというか、チヌ釣りには並々ならぬ憧れがあります。
タイコリールを使った落とし込みや前打ちも、団子を使った紀州釣りもすごく魅力的なんだけど、どうにも自分には敷居が高く感じられて、ボトムチニングならバス釣りとやっていることそんなに違わないので、やってみたかったんです。
実を言うと、前回、この若洲に来た時もボトムチニングはやっていたのですが、釣果なしどころかアタリもなし。
今回は早朝から始めたのだし、何とか一匹……チヌが釣れなくてもガシラが遊んでくれれば……と思っていたのですが……。
数時間に亘って人工磯でワームズル引きしまくって、アタリすらなし。
ここホントに魚いるの?っていうくらい生命感がない。
どうもねえ、私は若洲とは相性が悪いみたいです。一般的には釣れないと言われている城南島海浜公園や浮島釣り園(こちらは未だに復旧していないけど)ですら、それなりに釣果があったのに、若洲は過去数回に亘ってボウズばかり叩いてる。まあサビキとかちょい投げやっていないからというのもあるけど、そういう釣りをしたいなら、本牧海釣り施設に行った方がいいしなあ。
そんなこんなで釣れないし根掛かりも多いしで、イライラしながら釣りをしていたところ……。
不意に背後から見知らぬおじさんに声を掛けられました。
これ、いつも思うんだけど、釣りしない(釣りに興味がない)一般人の「釣りしている人には気軽に話しかけてもいい」っていう謎ルール、何とかならないですかね。
普段の生活で、見も知らぬ人に声かけられることなんてまずないんだけど、釣りをしていると何故か声かけられるんですよね。
釣り人同士だったら情報交換にもなるので歓迎なんだけど、明らかに釣りに興味のない、ただ暇なだけで話しかけてくる人はちょっとなあ……。
しかも釣れなくてイライラしている時や、集中したい時に限って、こういう人とエンカウントする。
釣り人って、ただ糸を垂らしてひたすら魚が掛かるのを待っているだけに見えるのかしら?
実際、釣りをしない友人知人から「釣りってずーっと魚が掛かるまで待っているだけで退屈じゃないの?」って聞かれたこと、何回もあるしなあ……。
ちなみに、この時のおじさんと私の会話はこんな感じ。()内は私の心の声。
おじさん「ここは何が釣れるの?」(うわっ、話しかけてきたよ。勘弁して)
私「僕はクロダイ狙っているんですけど……」(チヌって言うとまた説明いるしな……)
おじさん「へえー、クロダイってどういう魚?」(あっ、この人、釣りにも魚にも興味ない人だ)
私「黒くて鯛みたいな魚です」(もう答えるの面倒)
おじさん「何であっちの堤防じゃなくて、わざわざこっちで釣ってるの?」
私「釣れる魚が違うので……」(いや別に俺の勝手だろ)
おじさん「あっちじゃ何が釣れるんだい?」(知らんよ。向こう行って聞いてくれ)
私「コノシロとかアジとか……」(たぶんな)
おじさん「コノシロって?」(もう自分でググれよ)
私「すしネタのコハダ」(正確にはコハダの成魚なんだけど説明面倒)
おじさん「どうやって釣るの?」
私「僕はルアーです」
おじさん「ちょっと見せてよ」
私「いいですけど……」(えーマジかよ。面倒くせえなあ……)
おじさん「このカニみたいなのをハリに付けて海に投げて待っていれば釣れるの?」
私「底を引きずったりして動かすんですよ」(そんな簡単なわけないだろ)
おじさん「へえー」
私「あのー、真後ろに立っていると危ないですよ」(やんわりと、どっかへ行ってくれアピール)
この間、私はずーっと、にこやかに相手していたんだけど、内心はこんなもんです。
で、この会話しながらリグった仕掛け投げたら一発根掛かり。思わずムキーッとか叫びそうになったよ。
私は一応、適当に相手はしますが、話しかけられて嬉しい人はあまりいないんじゃないかなあ……。
で、チニングは結局アタリもないままに無駄に時間が過ぎ、お昼前に終了。
本当はお昼ごはんを食べたら帰ろうと思っていたんだけど、釣れていないと意地になってしまい、帰れなくなる。
テントを撤収して、キャンプ道具はすべて車に積み込み、再び釣り場へ。
こうなったらもう最後の手段だ。
(エサ)
プライド? 何それおいしいの?
もうこうなったら虫ヘッド釣法だ。
なりふり構っていられない。
これで釣れなかったら諦めるしかない。
虫ヘッドにアオイソメを刺して、もうこれ以上ないくらい丁寧にヘチを探る。
柵付き護岸から釣り施設の堤防に入り、ひたすらネチネチとヘチを探っていたら……。
アタッた!
これ以上ないくらいのテンションでフッキングし、やり取りが始まる。
そんなに大きくないけど、水面に出てきたのは間違いなくメバル!
ああ、やっと、やっと報われる……。
と思ってたらバレました。
その後はアタリもなく納竿。
気が付けば辺りは夕暮れに。
前日の夕方から二十四時間。
正味だと十時間以上集中して釣っていたけど、こんなに釣れないのは初めて。
ボウズじゃなかったのが救いではあるけど、とてつもない徒労感と敗北感。
もう……ここに来るのはやめよう……。
そう思った結末でした。
いや、マジで当分、若洲はいいや。
次は城南島か、または新しい釣り場を開拓しよう。
そう思った釣りキャンプでした。
DATA
タックル1(チニング)
ロッド:アブガルシア(Abu Garcia) フレッシュ&ソルトウォーターロッド ベイト クロスフィールド(XROSSFIELD) XRFC-654ML-BF-MB ベイトフィネス
リール:ダイワ 2016 アルファスAIR 5.8L
ライン:クレハ(KUREHA) ライン フロロマイスター 320m 8lb
タックル2(虫ヘッド)
ロッド:タカミヤ REALMETHOD COMPACT GAME-GRII 705L
リール:ダイワ(DAIWA) スピニングリール 17 エクセラー 2004(2017モデル)
ライン:ラパラ ラピノヴァ PE0.3号(ライムグリーン)
リーダー:フロロ5lb
ジグヘッド:OWNER(オーナー) JH-89 虫ヘッド #8 2.0g