夢…について ~夢は憧れではない、意志である~ | ひでまる印:私的「新生・東京パフォーマンスドール論」

ひでまる印:私的「新生・東京パフォーマンスドール論」

2013年6月19日、17年の時を越えて伝説のアイドルユニットが平均年齢15歳という全く新しいメンバーで復活。
「論」などと大上段に振りかぶったが、そのメンバーや活動を思うがままに追っていきたい。

はじめにお断りしておきますが、TPDとは全く関係のないことを書きます。

ちなみに、新生TPDにはここのところ全く関わっておりません。
なぜって聞かれると言いたいことはたくさんあるのですが、以前にも書いた通り、ボクの考える「ファンのあり方」と今のファンのあり方があまりにもかけ離れているためです。

「アイドルは遠くにありて眺むるもの」

これがボクのアイドル論でありサポートの基本理念です。
昔は売る方にも追いかける方にも節操がありました。
今は、あまりに節操がなさすぎる。そんな風に感じるのはボクがたぶん年寄りだからでしょうね(苦笑)


おっと、愚痴はここまでにして、今日は大切なことを書かなければいけません。
個人情報が流出しないように配慮しなければなりませんので、極めて歯切れの悪い記述になると思いますが、読者の皆様にはまずもってお詫び申し上げますm(_ _)m

プログラム

今日は朝の内に仕事を片付け、「平成27年度第22回神奈川県私立高校演劇発表会」というものを観に行ってきました。ある少女からご案内のメッセをいただいたからです。
彼女の名を仮に「Aちゃん」としておきましょう。

Aちゃんは高校3年生。
力のある顧問がいる演劇の強い高校に進み、3年間の集大成の舞台に「お時間がありましたら、ぜひいらしてください」とメッセをいただいたのです。

神奈川芸術劇場

Aちゃんと出会ったのは、このアメブロです。
小学生だった彼女は何事にも一生懸命前向きに取り組む、誰に対しても感謝の気持を忘れないとても真面目な女の子でした。そして中学の時、長年続けていた個人ブログが閉鎖されたと思ったら、あるアイドルグループの研修生になっていました。

これにはとてもびっくりしました。歌って踊ることが好きなのはわかっていましたし、とてもおしゃれな女の子ではありましたが、まさか「アイドル」なんて。
はっきり言って、「ちょっとタイプじゃないなぁ」とは思ってました(^^ゞ

レッスンを積み重ね、メイングループのサブとしてステージに立ったり地域のFMに出たりDVDが発売になったり…。Aちゃんは、それなりにアイドルとして歩き出したかに見えました。
でも、リアルに観に行ったことはなく、ネットで見る限り、以前と変わらぬ真面目で控えめでどことなく「自信なさげ」な彼女は、なんか「無理してるんじゃないかなぁ」とボクの目には映っていました。


彼女の舞台(演劇)を初めて観に行ったのは、今から3年前の8月。銀座の博品館劇場でした。実年齢よりもかなり年上の大学生を演じていたAちゃんは、舞台の上でいきいきと輝いていました。「あ、この子はアイドルじゃなく、こっちの方に進みたいんじゃないかな」と思ってましたが、程なく、アイドル研修生から卒業します。

アイドル研修生のブログから姿を消しますが個人ブログが密かに再開され、中学卒業後、高校の演劇部で活動していることを細々と知ることになります。しかし、高校の間、彼女の姿を一度たりとも見ることはありませんでした。


そして今回、全く突然にAちゃんからメッセが届きました。

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高校演劇だからプロの人が立ってる舞台と違って
舞台装置も自分たちで作って
音響や照明、衣装もすべて学生たちがやっているので
みんなが立っている舞台とは大きく違うと思うんですが

3年間やってきた集大成、
何にも恩返しできてないわたしを
ブログを始めたころからずっと応援してくれる
ひでまるさんにどうしても見てもらいたくて
メッセージを書きました!
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恩返しだなんて、ただ見守るだけで何もしてこなかったボクに。
これは、何が何でも行かねばならぬ…そして出かけてきたわけです(^^ゞ


芝居のテーマはちょっとひねったタイトルがついていましたが「夢」でした。
中学卒業後10年過ぎて、母校が廃校になるというきっかけで中学3年次を過ごした教室に忍び込む…。そこで、担任だった教師の思い出や当時の卒業文集を基に、現在、過去、未来と生徒たちが糸を解し、そして紡ぎ上げていくドラマです。

地元に残った者、都会に出て様々な挫折を味わった者(なぜか、成功した者はいません。強いていうなら、地元に残って魚屋を継いだ者だけが成功者でしょうか)。それぞれがそれぞれの思いを抱いて同窓会に集まってくる。そこで亡き担任教師の息子と出会い、語れなかった過去の自分と向き合い、自分のいる位置を確認し新たなスタートを切ろうと決意する。そんなストーリーですが、エピソードは助演男子の軽さに助けられテンポを失いません。


Aちゃんは、クラスのマドンナ(=アイドル)で、東京に出てその道を志しますが、現実の厳しさを知り挫折していきます。そんな折、担任の先生と再会、傷心疲弊しきった彼女は先生に縋るのです。
しかしこの同窓会を期に、生徒たちは、新たな夢に向かって歩き出します。ラストはAちゃんの「夢を諦めない」という主旨のセリフで幕となります。

Aちゃんのセリフ自体はそう多くないのですが、物語の要にいます。他の生徒がセリフを言っている間の、Aちゃんの目には見えないくらいの細やかな演技が次の展開への導入となっていて秀逸です。彼女が何を隠しているのか…最後の最後になるまでそれが明かされません。3年前、舞台で声を張り上げていたAちゃんとは違い、静かな演技で感情を表現できるくらいまで深みが増していました(^^)


Aちゃんがこれをボクに見せたかった意図は何なのかわかりません。
でも希望的観測も含め、単に自分の頑張りを見て欲しかっただけではなく、「彼女自身の決意表明に違いない」と勝手に解釈しています(^^)

今日、Aちゃんには会えませんでしたが、Aちゃんのお母様、お祖母様、妹さんにはお目にかかることが出来ました。甘いもの好きなAちゃんのために差し入れを持っていったのですが、本人にお会いすることは難しいだろうと思っていました。同じ高校の生徒かご家族を見つけられたら託そうと考えておりましたが、幸いな事にブログで見たことのある妹さんを発見し、ご家族にご挨拶することが出来ました。とくにお祖母様には、色々と気遣っていただき色々とお話いただきました(恐るべきことに、3年前、博品館で斜め前に座っていた方では? と! バレてたんですねぇ、へんなオヤヂが観劇に来ていたのをw)。
「ひでまるです」なんてふざけた挨拶しか出来なかった自分を恥じる次第です。この場をお借りしてお詫び申し上げるとともに、どこの馬の骨とも分からないボクにご親切にしていただきました、お母様、妹さんにも深く感謝する次第です。

何が言いたいのかというと、Aちゃんはボクにメッセを送ったことを、ご家族のみなさんにもお話になっていたようなのです。一時、芸能界という華やかなスポットの当たる場所にいながら、それを振り捨てて高校演劇の道に入った。そして3年間全うしボクの前に立った。それはとりもなおさず、「これからの自分も見ていてください」というメッセージなのではないかというのは、自惚れすぎでしょうか?(^_^ メ)

Aちゃん、3年間お疲れ様。
そして、この先も夢をあきらめないで大きく羽ばたいてください!
いつかここの記述のAちゃんが、「女優の●なんだよね」って言える日が来ることを心底に祈っています。
あなたが夢を諦めずに突き進む限り、Aちゃん、ボクはあなたを応援し続けます!


最後にインドの偉大なる指導者マハトマ・ガンジーの言葉をAちゃんに贈ります。

 あなたの夢は何か、

 あなたが目的とするものは何か、

 それさえしっかり持っているならば、

 必ずや道は開かれるだろう。



タンドリーミックスグリル

PS.地元に戻り、行きつけの店で幸せな気分でこんなものを食べておりますw
公演後Aちゃんとお会いすることは叶いませんでした。でも、お母様が電話を変わって下さり、初めて直接お話することが出来ました。ありがたいことですm(_ _)m