美波沙南c、エピソード5降板に思う | ひでまる印:私的「新生・東京パフォーマンスドール論」

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2013年6月19日、17年の時を越えて伝説のアイドルユニットが平均年齢15歳という全く新しいメンバーで復活。
「論」などと大上段に振りかぶったが、そのメンバーや活動を思うがままに追っていきたい。

 本稿はネタバレもあるかもしれませんので、エピ5をご覧になっていない方はご注意ください。

 12月22日17:00開演の部のPLAY×LIVE『1×0』エピソード5を観に行ってきました。
 エピ5の観劇は別に記述するとして、ここは美波沙南cの降板について思うところを書きたいと思います。

『号泣教室』の記者会見での二人
 

 いよいよ物語も終焉に向け、橘 二葉cと美波沙南cがこれまでの主役8人の思いをどう紡いでいくのか…そこが最大の見所であったわけですが、そんな我々に衝撃が走ったのが12月18日のTwitter。「出演者降板並びに代役のお知らせ」というそっけない書き込みからTPDの公式HPにリンクが貼られていて、そこで、

■「東京パフォーマンスドール PLAY×LIVE『1×0』(ワンバイゼロ) エピソード5」出演者降板並びに代役のお知らせ
 この度、「東京パフォーマンスドール PLAY×LIVE『1×0』(ワンバイゼロ) エピソード5」に出演を予定しておりました、東京パフォーマンスドールの美波沙南が、体調不良のため、本公演の出演を見合わせる事となりました。 美波沙南の代役をキッド咲麗花(TPD DASH!!)が務めます。 出演を楽しみにして頂いておりました皆様、公演関係者の皆様には、ご心配、ご迷惑おかけ致しますことを深くお詫び申し上げます。 なお、今回の降板によるチケットの払い戻しの予定はございません。 何卒ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。
                               株式会社キューブ

 という一文に出会います。
 初日まで3日。いったい何が起こったのでしょうか?


 さて、舞台の方ですが、芝居パート冒頭の『ダイヤモンドは傷つかない』からTPD DASH!!のキッド咲麗花cが入っています。もちろん沙南cが入るべき場所にです。
 キッド咲麗花cは、エピ4を観た時にひときわ動きのいい子がいて舞台挨拶の時に覚えていた子なのですが、それもそのはず。彼女は2014年2月にシアタークリエで上演される、舞台
『Paco~パコと魔法の絵本~ from「ガマ王子vsザリガニ魔人」(作・後藤ひろひと、演出・G2)』に人気子役谷花音cとともにWキャストでヒロイン・パコ役を務めるオーディションで見事大役を射止めたとして話題になった実力派。他の9人よりも小柄ながら、笑顔いっぱいにはつらつとしたダンスで観客の目を惹きつけていました。

キッド咲麗花cと谷花音c


 開演前に13:00からの部を観た方に感想を伺いましたところ、「全体的に元気がないように感じました」と仰ってましたが、たしかに元気がないように見える。しかしよく見てみるとメンバーはいつも通りのパフォーマンス度です。元気がないのではなく、どうも咲麗花cが元気が良すぎてそちらと比較をしてしまっていたようです。

 芝居中では当たり前ですが咲麗花cは「サナ」という役名でした。全員がリアルな名前で呼び合っている中、彼女だけが「サナ」ではないので、残念ながら違和感が拭えません。また、後半、二葉cと沙南cが入れ替わるシーンがあるのですが、ここのところも見ている側の違和感が強く、難しさがあったようです。

 それにしても、咲麗花cのポテンシャルの高さには驚かされました。Twitter上の画像で最後に沙南cが確認できるのが12月12日。これ以降の画像に沙南cは登場していません。レッスンの合間休憩中の姿ですから、少なくともこの日までは元気にお稽古ができていたものと思われます。どの時点で「代役」を言い渡されたのか不明ですが、早くとも13日以降のはずです。わずか9日で、『ダイヤモンドは傷つかない』のダンスを完璧に仕上げ(沙南cのソロで歌う部分は全員で歌う形に変えていました)、難しいプロジェクションマッピングの冒頭部分を覚え、なおかつ、主役としての芝居と台詞回しを完璧にする。そんなことが可能なのか? と思わせられる素晴らしい出来であったと思います。


 舞台後半のダンサミパートは、9人でのパフォーマンスでした。全員が「沙南cがいない分、それ以上に頑張らなきゃ」という思いが感じられましたが、ちょっと力み見て取れました。いくつか失敗もあったようです。でも、『DREAMIN'』やアンコールの『WEEKEND PARADISE』あたりになると彼女たち自身集中してきたのか「楽しむ」という雰囲気が感じられました。

 しかし、フォーメーションを見ていると「あ、ここに沙南cが…」というところがどうしても分かってしまって寂しさが募りました。たった一人いないだけで、こんなにも寂しさがこみ上げるなんて…。これは沙南cだけに限ったことではないのでしょうが、デビュー当時から見守ってきた身としては、TPD10人の誰が欠けても寂寞感は否めないものになってしまっているようです。


 それにしても、沙南cはどうしてしまったのでしょう。
 Twitterでは舞台裏の画像などにも登場してませんので、シブゲキにも来てないように思えます。少なくとも22日の舞台挨拶でもその点には何も触れられませんでした。HPも同様です。
 体調不良…。出てこれない体調不良だとすると、インフルエンザ? いや、インフルなら1週間ほどで治るはず。
 盲腸? 今はそんなに長くは入院していないでしょう。
 骨折や靭帯損傷等の怪我? これは程度にもよりますが、出て来れない可能性はあります。
 精神的な不調? 少なくとも12日付のTwitterの画像からは、それも考えにくいです。

 TPDのファンは皆、沙南cのことを案じています。キューブ様にはぜひ、沙南cの状況をご説明いただきたいと存じます。

 最後になってしまいましたが、沙南c、みんな君のことを心待ちにしています。早く元気な笑顔、元気な歌声、元気なダンスを見せてください! エピ5も、沙南cでの再演を強く熱望しています。
 あ、でも、無理だけはしないでください。どうかお大事に。