南山大人類学博物館(名古屋市昭和区、青木清館長)は、来年10月の学内移転に伴い、視覚障害者向けに展示物を点字で説明するパネルを設置し、展示物にも直接触れることができるようにする。多言語によるパネルも備え、国籍や言語、障害の有無に関係なく、誰でも自由に使える大学博物館を目指す。大学が運営する博物館としては国内で初めての試みという。
同館には現在、展示室が三つあり、白黒テレビや電気炊飯器など昭和20~30年代の家電製品、同大などが調査したパプアニューギニアやタイの民族衣装、弥生時代後期(愛知・高蔵遺跡)の土器などが展示されている。フランスの前期旧石器時代の生活様式を知ることができる石器類は考古学の史料としても貴重という。
老朽化する現在の博物館は来年秋にR棟の地下1階に移転し、広さも現在の約607平方メートルから約830平方メートルに広がる。展示室には英語だけではなく、タイ語、中国語、スペイン語、アラビア語と点字のプレートを置く。床がフローリングからカーペットに変わると展示ケースが近いと分かるようにするなど視覚障害者に配慮した工夫をこらす。
国内外の美術館や博物館に詳しい九州産業大美術館の緒方泉学芸室長によると、南山大の構想は米ノースカロライナ州立大で1985年に提唱された「ユニバーサル・デザイン」の概念に基づくもの。年齢や性別、身体能力などの差異を超えて使えるようにする狙いだ。緒方室長は「南山大の計画は画期的な博物館学の実験になる」と話す。
学内移転を担当する黒沢浩・同大准教授(考古学)は「まずは博物館を最も利用しにくい視覚障害者に焦点を当て、その後、車いすでも自由に見て回れるようにしていきたい」と話す。問い合わせは同博物館(052・832・3111内線5223)。【河出伸】
1月29日朝刊
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