人の書いた文章というのはなかなか面白いものです。
特にうまい人の文章となると、時にはくだらない話題であったりするのにこれがまた面白い。
だからこそエッセイという文学が成り立つのです。
(そうでも無い人達は山盛り居ますが・・・・・・)

というわけで、ミステリーやショートショートで有名な阿刀田 高のエッセイです。
昭和61年刊行の物と平成元年刊行の物、二つを編集して合わせたのがこの本。
よって比較的、というか結構前の文章ということになります。
一つ一つの文章が短く、非常に読みやすい。
内容も、タイトル通りの殺し文句についてだったり、酒の肴のことだったり様々。

わかりやすく書いてあるので万人にオススメ・・・・と言いたい所ですが。
この人、膨大な量の話・エッセイを書いているせいか、
時折題材が同じだったり、大まかな内容が同じだったりするのです。
私もこの人の本を結構読んでいるせいか、読みながら一瞬
「この本、前に読んだな」
とドナルドばりに言いそうになりました。
年末年始に出た新刊なんで、それはあり得ないのですけど。

というわけで、バリバリに阿刀田 高を読みまくってない人にオススメです。