こんばんは。寝苦しい夜を過ごしている私だ。
窓を開けて寝るには肌寒いが閉めて寝るには気持ち暑い気がする。そんな年に一度の暑さの訪れに懐かしさを覚えている私だが、この歳になって懐かしいと思えることが多い。
何年前だろうか、ドアを開けて一歩外に出れば未知のウイルスに感染してしまうなんて恐れていた期間は。
無限に有り余る時間を有意義に過ごすための模索をしては、目覚まし時計をかけずに寝ていたあの日々に、有ろうことか懐かしさを覚えてしまっている私だ。楽器やお絵かき、スイーツ作りに英単語の勉強まで、一刻も早く終わって欲しかったはずの自粛期間に懐かしさを覚えている、要はあの日々も悪くなかったと思い始めてしまっているわけだ。
大学に入学し、しばらく受験期のように本気でペンを握れていない私だが、あの学業に情熱を注いでいた日々や監獄であった学習塾を懐かしく思えてしまっている。
大変だ。
高校生の頃の恩師曰く「時間ほど心の傷口に効く軟膏はない」だそうだ。てなわけで嫌な思い出を引っ張り出してみることにした。部活動で居場所がなくなり辞めたことやそれがきっかけでなんとなく学校内での肩身も狭くなったこと、テスト期間から失恋まで。
数年が経過してしまった今、そんな嫌だったことの全てが悪くなかったと思えるのだ。むしろ気分が良くなる。穏やかな気持ちだ。部活動に注ぐ熱量が他のメンバーとは合わずに空回ったこと、駆け巡った噂に負けじと対抗したこと自体が逆効果だったこと、居残りで勉強をする校舎に指す西日から好きだった子と趣味を合わせるために聴いた音楽まで。
良い気分だ。
過去の酸いも甘いも、時間が経てば思い出すだけでむしろ良い気分になれるのだから、これほどまでに傷口に効く軟膏はないのだ。だから今はグッと堪えて、「なにくそ」って跳ね返してやりましょう。
窓は開けて寝ることにします。
おやすみなさい。
