津山まなびの鉄道館 | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

JR津山線津山駅構内には旧津山機関区のターンテーブルと扇形庫を活用して車両を保存し、限定で公開していましたが、4月29日に「津山まなびの鉄道館」としてリニューアルオープンしました。

(津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
この扇形庫、実は現存する扇形庫の中では梅小路蒸気機関車庫に次ぐ、日本で2番目の規模となるそうです。
ターンテーブルの脇に展示されているのはC57 66の動輪です。

保存されているのは13両。
一番古い保存車はDE50 1で、2007(平成19)年4月からここで保存されています。

(DE50 1・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
DE50形は亜幹線用の強力DLとして開発されました。
2,000psを発揮するV16形81ℓインタークーラーターボディーゼルエンジンのDMP81Z形を1基搭載しています。
1970(昭和45)年に先行車としてDE50 1が製造され、中央西線、伯備線で使用されましたが、各線の電化などで量産化は見送られました。
この機関車、いろいろな意味でスケールが大きくて個人的には大好きな車両のひとつです。

DD51形は四国を除く各地で活躍した国鉄本線用DLの決定版です。

(DD51 1187・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
DD51 1187は2007(平成19)年8月に収蔵されました。同機は2003(平成15)年にお召し列車をけん引したことがあります。
このころはJR四国からDE10 1を借りて展示したりしたことがありました。
2010(平成22)年には4両の気動車がやってきました。
キハ58系急行形気動車は2両。
キハ58 563と、

(キハ58 563・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
キハ28 2329です。

(キハ28 2329・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
2両とも、急行「みよし」に使用された後、津山線で晩年を過ごしました。

キハ33形は50系客車を気動車化した車両です、

(キハ33 1001・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
キハ33形はわずか2両の改造で終わった珍車。晩年は山陰本線で使用されていました。

そして大糸線からやって来たキハ52 115。

(キハ52 115・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
キハ52形はキハ20系の2エンジン搭載車です。大糸線に3両残っていた内の1両が津山に入りました。

2011(平成23)年3月にはさらに3両が追加。
1両目は「はまかぜ」で活躍していたキハ181形

(キハ181 12・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
500ps出力のDML30HS形ターボディーゼルエンジンを搭載して、最高速度120km/hで走ることができます。

富山からはラッセル車のDD15 30が来ました。

(DD15 30・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
DD13形をベースとした除雪用ディーゼル機関車です。ラッセルヘッドは脱着可能で、夏場はDD13形と同じように入れ換えや列車けん引をすることができます。
ちなみにこちら側だけラッセルヘッドを装着しています。

10t貨車移動機もいます。

(10t貨車移動機・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
この車両は米子駅構内で入れ換えにつかわれていたもので、2010(平成22)年3月にやって来ました。貨車移動機も今では貴重ですね。

2015(平成27)年3月には大阪の交通科学博物館から3両の車両が移動してきました。
津山まなびの鉄道館で初めての保存蒸気となったのがD51 2です。
(D51 2・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
梅小路蒸気機関車館にはD51 1とD51 200がいたから津山に来たのかも知れませんが、C62は京都鉄道博物館に移動しているので、判断基準はよくわかりません。脇の柱にはD51 755の汽笛が設置されていて、定期的に吹聴するようです。

亜幹線の無煙化に貢献した電気式ディーゼル機関車、DF50 18も津山にやって来ました。

(DF50 18・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
DF50 18は、DF50形最後の牙城だった四国の高松機関区で最後まで活躍した1両で、四国独特の前面補強が特徴です。

DD13 638は1967(昭和42)年に製造されたDD13形最終グループの重連仕様車600番代の1両です。

(DD13 638・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
晩年は姫路機関区で過ごしていました。
ちなみにDD13形を改造した新幹線用ディーゼル機関車912形のカットボディが京都鉄道博物館にあります。

そして2015年8月にDD16 304がやって来ました。

(DD16 304・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
簡易線用DD16形を改造してラッセルヘッドを連結した除雪車とできるようにしたもので、晩年は大糸線で活躍していました。ラッセルヘッドと連結するジャンパ連結器が増設されています。
DD15形300番代は通常機関車の前後にラッセルヘッドを連結しますが、機関庫の有効長の関係で片側のみラッセルヘッドを連結しています。
それでもラッセルヘッドは機関庫からはみ出しています。

(DD16 304・津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
おかげで、ラッセルヘッドも常に見ることができるようになっています。

機関庫内には津山の町並みを再現したジオラマを展示した「まちなみルーム」、隣接する受付棟内には校外学習でも利用できる「まなびルーム」があります。
また岡山の鉄道の歴史を紹介した「あゆみルーム」や鉄道の構造を解説した「しくみルーム」も設置されています。

(津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
保存車両13両中希少車率が高い津山まなびの鉄道館。

(津山まなびの鉄道館・2016年5月21日)
転車展示もやるらしいので、また見に行ってみたいところです。