E751系悲喜こもごも | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

秋田~青森間の特急「つがる」に使用されているのがJR東日本E751系です。

(「つがる」クハE751-2/「つがる」クハE751-1・青森・2016年2月12日)
E751系は485系を置き換えるために、1999(平成11)~2000(平成12)年に製造された特急形電車です。同じ目的で1997(平成9)年から製造された交直両用特急形電車E653系をベースとしていますが、運用エリアが青森地区だけだったので直流機器を装備しない交流専用とし、周波数も50Hzにのみ対応となっています。

半室グリーン車を含む6両編成で新製され、2000(平成12)年3月11日から盛岡~青森間の特急「スーパーはつかり」に投入されました。

(「スーパーはつかり」クロハE750-1・2002年8月7日)
最高速度130km/hで走破する当時最新の車両でしたが、3編成のみの製造で終わっています。
これは1995(平成7)年に東北新幹線盛岡~八戸間が着工し、1998(平成10)年には東北新幹線八戸~新青森間が着工しており、盛岡~青森間の特急列車が廃止されることが明白だったからです。
また北海道新幹線も着工へ向けての調査が進んでおり、将来余剰となるであろう車両は485系3000番代を充当することとして、E751系には青函トンネル通過用のATC-Lも搭載されませんでした。
そんなE751系最初の転機は2002(平成14)年12月2日の東北新幹線八戸開業でした。

(「つがる」クハE751-2・大釈迦~鶴ヶ坂・2006年1月1日)
「スーパーはつかり」が廃止となり、E751系は八戸~青森・弘前間に新設された特急「つがる」に転用されました。
雪深い奥羽本線を通過するためなのか、2006(平成18)~2007(平成19)年にかけて、E751系はスカートや台車の耐雪性能を強化しています。

(「つがる」クハE751-1・青森・2009年6月16日)
次の転機は2010(平成22)年12月4日の東北新幹線新青森開業です。このとき「つがる」の運行区間は奥羽本線秋田~青森間に変更されました。それまで運行されていた「かもしか」を引き継いだような形でしたが、使用されたのは青森車両センターの485系3000番代4両編成で、E751系は定期運用を失いました。
もっともこれは一時的なもので、E751系は2011(平成23)年4月23日から「つがる」運用に復帰しました。しかしE751系は4両編成に短縮されてしまいました。同時に編成の方向を転換しています。


(「つがる」クロハE750-2・青森・2016年2月12日)
E751系は「つがる」に2本を運用し、1本が予備というギリギリの体制でした。そのため、予備の予備として485系3000番代が控えていました。
その一方で減車された中間車3ユニット6両は2015(平成27)年11月30日付けで廃車されました。これで6両編成に戻ることはなくなりました。

さらに今年3月26日(土)のダイヤ改正では一部「つがる」の運転取りやめが発表されています。でも運用の本数に余裕ができるので、485系3000番代の予備車は不要になるかも知れません。
いずれにしても、E751系は青森の主としてがんばってくれそうです。