江ノ電の現役電車たち | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

江ノ電こと江ノ島電鉄線には6形式30両の電車が在籍しています。今回はそんな江ノ電の車両を見てみましょう。

(21/1502・江ノ島・2014年4月17日)
江ノ電の車両はいずれも2車体3台車の連接構造と中央運転台を採用しています。各形式は分け隔てなく連結することが可能です。

現役車両最古参は300形。現存しているのは305編成です。

(305・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
300形は1956~1960年に従来から使用してきた車両を大改造して、江ノ電初の2車体3台車の連接構造としたものです。全部で5編成在籍していましたが、種車がまちまちだったので仕様がそれぞれ異なっていました。
1960年に製造された最終編成である305編成は、京王帝都電鉄デハ2000形の台枠を流用し、東横車輛工業(現・東急テクノシステム)で製造されました。
1980年に前照灯を2灯化。1989年には更新改造を実施し、冷房化されるとともに1500形や2000形と同様の床下機器に交換した上、平行カルダン駆動化されました。
1998年には主制御器を1500形と同じ物に交換し、発電ブレーキも装備。
外見は現在も往年の江ノ電らしさを残しており、人気が高いです。

1000形は1979~1980年に6編成12両が東急車輌製造(現・総合車両製作所)で製造されましたが、製造年次で仕様が4タイプに分かれます。
ベーシックタイプが1000形で1979年に2編成4両が製造されました。

(1002・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
江ノ電としては48年ぶりの新車でワンハンドルマスコンを採用しましたが、駆動方式は吊り掛け駆動を継承しています。ブレーキも発電ブレーキを装備していません。
1980年に鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞。1985年に1001編成、1986年に1002編成が冷房改造されました。さらに2003~2004年にリニューアル改造されています。

1981年に製造された2両は冷房準備工事済みで登場。そのため1100形と区分されています。

(1151・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
1100形は1982年に冷房改造され、江ノ電初の冷房車となりました。ちなみに1100形までは社名が江ノ島鎌倉観光電鉄でした。2006年にリニューアル改造を実施しています。

1983年に製造された新製冷房車。そのため1200形に区分されました。

(1201・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
1200形は1,067mm軌間の鉄道線用車両としては最後に新製された吊り掛け駆動車となりました。リニューアル工事は2011年に実施しています。

1986~1987年に新製された2編成は江ノ電初の平行カルダン駆動を採用。そのため1500形に区分されました。

(1502・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
発電ブレーキも初搭載するなど、江ノ電の車両を技術的に進化させたのも特徴的といえます。

2000形は全長が長くて4両編成での運転ができなかった600形を置き換えるために1990~1992年に製造されました。

(2051・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
江ノ電初の下枠交差形パンタグラフを搭載。窓が大きいのも特徴的です。

10形は江ノ電開業95周年を記念して1997年に1編成が製造されました。

(10・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
300形の置き換え用で、レトロ調の車体が特徴的ですが、その一方で江ノ電初のシングルアームパンタグラフを搭載しています。

江ノ電開業100年となる2002~2003年に20形を2編成製造。

(21・腰越~鎌倉高校前・2014年4月17日)
老朽化した500形の置き換え用ですが、機器類はその500形のものを流用。この20形の登場で江ノ電の冷房化率は100%となりました。

300形の置き換え用として登場したのが500形で、2006年と2008年に製造されました。

(551・江ノ島~腰越・2014年4月17日)
500形という形式は二代目になります。江ノ電の車両として初めてVVVFインバータ制御と回生ブレーキを搭載。なお回生ブレーキが失効した際のバックアップとして発電ブレーキも搭載しています。

気がつけば結構顔ぶれが変わった江ノ電の電車たち。
江ノ電で最古参の300形はレトロのイメージリーダーとしての役割もあるそうですが、老朽化は進んでおり、また収容力も小さいこともあって今後の動向が気になるところですね。