現金輸送車マニ30形 | はやこま すていしょん!

はやこま すていしょん!

更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

小樽市総合博物館に保存されているマニ30 2012は現金輸送車として、現役時代は秘匿された存在でした。
$はやこま すていしょん!
(マニ30 2012・小樽市総合博物館・2009年6月13日)
マニ30形はマニ34形として製造された2001~2006と1978~1979年に新製された2007~2012が存在しました。
所有は日本銀行で、防犯の面から存在を秘匿していたわけです。写真の前位側妻面には貫通扉すら存在しませんでした。警備員添乗室の窓は18mm厚の防弾ガラスで防護され、それ以外には窓がないという厳重ぶりです。

これは1980年に偶然撮影したマニ30 2012。札幌へも「ニセコ」に連結されて度々やって来たようです。でもこの形式の存在を知らなかったのでこの写真しかありません。
$はやこま すていしょん!
(マニ30 2012・札幌運転所・1980年8月)
車掌室のある後位側は貫通扉が設けられていました。

荷物室は両端にありましたが、前位側は非貫通で、後位側は車掌室とは完全隔離されていました。
$はやこま すていしょん!
(マニ30 2012・小樽市総合博物館・2009年6月13日)

車体中央には警備員添乗室があり、食事用のテーブルを備えたリクライニングシートが配置されていました。
$はやこま すていしょん!
(マニ30 2012・小樽市総合博物館・2009年6月13日)
車内には台所も設置されていました。

また警備員が就寝するためにプルマン型2段式寝台も設置されていました。
$はやこま すていしょん!
(マニ30 2012・小樽市総合博物館・2004年9月25日)
こんな謎めいたマニ30形ですが、1986年の荷物列車廃止後もコンテナ列車に連結され、2007~2012はJR貨物が承継。しかし2003年に日銀券輸送が廃止され、2004年までに廃車されました。そのうちの1両が小樽で余生を過ごしています。
現役時代は秘匿されていたマニ30ですが、いまでは自由に見ることができるわけですね。