例年どおり正門から入場すると、左側にある記念撮影用に新幹線が2編成おいてあります。今年はN700系N編成と700系B編成がありましたが、まぁゆっくり撮影できるわけでもなく、それになんだかいつも以上に混んでいる気がしましたので、今年はドクターイエローを見ながら裏へ回ることにしましたました。
というわけで博総の裏側です(笑
最初に目に飛び込んできたのは700系の床下機器みたいなもの。

見ての通り、給水作業実習場とのことで、実習用の水揚(水タンク)と汚物処理タンクが設置されていました。
廃棄物が整然と積まれているエリア。背後には車両解体用の重機が不気味に待機しています。

いろいろなものが積まれていましたが、300系の残骸と思われるものも見受けられました。
これは300系の動力台車、WDT203形の台車枠の横はりです。側はりをカットした状態で積まれていました。

中央のブラケットはWMT203形主電動機を架装するものです。その右にあるのが歯車箱を止めるブラケット。左右にある同じ形状のブラケットはキャリパブレーキ用です。
ちなみにWDT203形台車はこんな形。

奧には300系用付随台車WTR7001形の渦電流ブレーキ装置が並べてありました。

渦電流ブレーキ装置については次回説明したいと思いますので、ここではふたつの電磁石が収まっている装置だと思って下さい(笑
ちなみにWTR7001形はこんな形。

ちょっとわかりにくいですが、渦電流ブレーキ装置は横はりに2組ずつ架装され、車輪の間にある車軸ブレーキディスクを加える様な形で装備されています。
ちょっと移動するとWDT203の台車枠がまだ完全な状態で置いてありました。

左右の側はり中央を横はりが貫くH形構造となっていますが、これが新幹線用ボルスタレス台車の基本構造となっています。端ばりがないので全長が短く、軽量なのが特徴です。
300系用の車軸。手前がWDT203形用で、歯車箱が付いています。奧はWTR7001形用で渦電流ブレーキ用車軸ディスクが2枚ついていますね。

渦電流ブレーキは100系で初採用され、700系まで採用されましたが、重量があるため700系はひと組に削減し、N700系では廃止されました。
300系F7編成14号車に搭載されていたWMT203形主変換装置。PWMコンバータとVVVFインバータで構成されています。

トラックに積まれてどこかに運ばれるようです。
それから形式は不明ですが、車輪も積まれていました。

ブレーキディスクも取り付けたまま。
こちらは取り外したブレーキディスク。

裏側には熱排出用のフィンが付いています。つまりベンチレーテッドディスクということですね。
軸バネも整然と並んでいました。

そしてポツンと置かれた主電動機。これは100系用のWMT202のようです。

「グランドひかり」用としてJR西日本が開発した100系3000番代は270km/h運転を計画していたので国鉄100系用MT202よりも温度上昇対策を強化し、電機子コイル端部に通風口を設けていました。
しかしなぜ1個だけ置いてあったんだろう?
という感じで、博総の裏側はここまでで、次回はちゃんとした展示エリアに戻ります(笑