
JR東日本では通常の仕業検査を行なう車両基地を車両センターと呼び、全検などの工場機能を併設している基地を総合車両センターと呼んでいます。東京総合車両センターも元々は山手線の車両基地である山手電車区(東ヤテ)と大井工場を統合したものですが、一般公開は旧大井工場部分の西エリアを中心に行なわれています。
余談ですが、山手電車区は元々品川電車区で、現在の山手線品川駅ホームと京浜急行品川駅の間にありましたが、1967(昭和42)年に現在地に移転。その後1985(昭和60)年に運転部門を品川運転区に分離して山手電車区と名称を変更。現在は東エリアとなっています。
入場するとクハ901-1がお出迎え。

1992(平成4)年にJR東日本が開発したVVVFインバータ電車で、3編成製造されました。この車両はA編成の先頭車で後に209系900番代となりました。
車体は川崎重工製でインバータ装置は富士電機製パワートランジスタ素子の1C1M制御方式となっています。結果的には本採用されたのはC編成(後の209系920番代)に搭載された三菱電機製1C4M方式となり富士電機製のVVVFインバータ装置はは209系に採用されていませんが、トップナンバーと言うことでここに保存されることになったようです。
台車は軽量ボルスタレス台車のTR246、DT61。

205系、211系が採用していたボルスタレス台車よりもさらに簡略化されているようです。
クハ209には空気圧縮機が搭載されています。

これはクノールブレムゼ製のスクリュー式だそうです。
まず行ったのは新性能車東棟。

JR東日本では209系以降の電車を新性能車と呼んでいて、新性能車は5両以上の単位で点検をします。

そして、このようにホロ関連の交換、連結器の交換、クーラーの交換などを順次行なうシステムとなっています。

連結器って個人的にもの凄く萌えるんですよねぇ。

MT72主電動機のフィルターは新旧2タイプあるようです。

フィルターはここで交換するんですね。

交換する台車がずらりと並んでいます。

クーラーもこんな感じで待機中。

次は車体上げ下ろし場。

ここにはサハE231-6017がぽつんと置いてありました。

気になったのはこの密着連結器。

見る限り空気管がひとつしかついていませんね。これは自動ブレーキ用のBP管でしょうか?
トラバーサ近くでは車掌体験もできたようです。

そんな感じで回りつつ、今回の本命に到達しました。

そんな本命のお話しは次回に続きます。