僕は食堂で一つのキッチンプレートを掴み列に並んだ。すると肩をポンポンと軽く叩く優しそうな手を感じて振り返ったら頬に指が刺さる。「何やってんの?」と言ってよく見るとアミちゃんがキヨたんと一緒に居た。アミちゃんはキヨたんと同じエリアで働いている。「どうしたの、いつもお弁当ではないの?」と言うと二人はトートバックを持ち上げて、『たまにはいいかなぁって』とアミちゃんが言った。キヨたんはニコリとするだけだった。『もう一品くらいあってもいいかなぁって。』とキヨたんが言った。『相席でもいいんでしょ、どうせ一人なんだから。』とアミちゃんは僕に言った。僕はプレートにラーメンと副菜を取りそそくさと席を探す。『こら逃げないで!話しの途中じゃない。』とアミちゃんとキヨたんがついてきた。運の悪い時は重なるものでテーブルの空きがキヨたんの目にとまり僕はアミちゃんに促されて席についた。「ど、どういう風の吹きまわしで?」と恐る恐るアミちゃんに声をかけた。『あのさ〜、ラインやらないんだって?』と唐突に言われた。「やらないと言って無いけど。」とアミちゃんに答えた。「キヨたんと日常会話が出来ればラインは要らないかなと、、、。」と言うとキヨたんがスッと立ち上がって、『あ〜やっぱりあのデザート取ってこなくちゃ。川地さん一緒に来て。』とキヨたんが僕の腕をひいて陳列棚に並ぶ。品物は僕らの前で無くなった。『あのね、入籍の話し言わないで。秘密にしたいから。』とキヨたんに言われた。「はぁ?事実婚だよ。なんで?」と僕はキヨたんに言った。『知らないの?アミちゃんは川地さん狙いなのに。』とキヨたんに言われたがあいにく僕の好みはキヨたんだから気にもとめていなかった。「でも、いずれはバレるよ。」と僕はキヨたんに言った。『だって今日アミちゃんに私川地くん狙っているからって言われたんだもん。』とキヨたんが言った。ぉぃぉぃ待てよ、そう言う時は言うでしょアレを。と思ったがあとのまつりと言う奴だ。僕とキヨたんは何も持たずに席に戻った。案の定ラーメンはのびにのびていた。『ちょっと遅くて駄目だった。』とキヨたんはアミちゃんに言った。なんでこんな事で二重三重生活になるのかと僕は思った。