中国電子商取引最大手のアリババ集団は8日、2018年3月期の売上高が前期比45~49%増になるとの見通しを示した」との報道により、昨晩はアリババ(BABA)が急騰。

 

アリババ(BABA) 6/8(木曜)終値

142.34(+16.7 +13.29%)

 

いやあ、ゆかぴょんは5/20に125ドル台で「丁髷ジャンピングキャーァァァッチ!!」と飛びついて、そこから為替は若干円高、株価は122-124ドル台をうろうろで「ダマラム、一生の不覚!!」状態だったのである。

 

125ドル台の時に時価総額が30兆円ぐらいだから、ここから3倍、5倍、10倍になるかといえば?だけども、PERが4倍台、PBRが1倍台、いくら何でも安すぎる…のではなかろうか、と。

 

EC事業は中国市場シェア60%と独占的。

 

クラウド事業もデータセンター構築するための巨額の継続的な投資が必要なために事業者が限られることとビッグデータに対する国家戦略から中国国内では対抗馬がおそらく出てこないと思われる。

(世界ではAmazonのAWSは圧倒的だけど、それでもGoogle、Microsoft、ちょっと落ちてIBM、Salesforceなどの対抗馬がある)

 

そして、ニュースでは知られていながらも、株価に評価が織り込まれていないのではと思うのがアリペイ

先日、アリババ傘下のアント・フィナンシャル(アリペイ運営会社)がIPOを延期で味噌をつけたけど、マーケットシェアは54%だとか。

 

アリババのEC事業(タオバオ)でクレジットカードで買い物をすると購入者、店舗側にそれぞれ3%の手数料がかかるところ、アリペイだと手数料は無料。

それと消費者保護の仕組みとして、購入者がアリペイで払う→商品を出荷→購入者が到着を確認し、承認→店舗に入金される、となっており、タオバオを利用するにはアリペイは必須なのです。

 

それともう一つ、凄いのがアリペイで最低1元(16.3円)から預金が可能なこと。元本保証で年率5.23%なんだとか。(外国人は利用不可)

 

アリペイは人民元をチャージする電子マネーなので、通貨発行益はないけれど、巨額の運用益と退蔵益が発生するはず。

それを顧客にポイントや割引で還元すれば…、そう、楽天の三木谷が妄想していた「楽天経済圏」的な世界の成立である。

 

中国の決済サービスは、

①クレカ(銀聯カード)

アリババのアリペイ

③テンセントのWeChatペイ

の3つに集約されていくものと予想されています。

 

②と③は競合しつつも、ECを利用するにはアリペイを使用せざるをえない上、既に『電気、ガス、インターネット代金、携帯代へのチャージ、タクシー代金、航空チケット、海外送金などなど、日常生活で必要なサービス代金をすべて支付宝(アリペイ)で支払うこと可能』なほどに事業者と提携が進んでいるため、この優位性を覆すのは難しい…と思う。

 

言ってみれば、日本だと電車はSuica系(JR)かPASUMO、コンビニはnanacoかponta、スーパーはwaonと乱立している中、人口が10倍の中国ではアリペイかWeChatペイに集約されているということ。

 

そして、日本や北米をはじめ、海外でも利用できるように進めている。

(Suica以下、日本の電子マネーは海外で利用出来ますか?)

 

そして、もう一つ。

アリペイは顧客の個人情報を平気で当局に引き渡している」と 中国人漫画家の辣椒さんが批判している点。

逆に言えば、これは当局にとって現金(人民元)よりも便利な貨幣だということ。

 

いささか1984年的なインモラルな動機だけど、方向性としては『現金から電子マネーへのシフトはこれからも続き、逆流はない』ということかなあ、と。

 

だとすると、アリババ、テンセントの運用益、退蔵益はいかほどに?

それって、どれほどのもので、それがどれだけ現在の株価に織り込まれているか、と思うのである。

 

勿論、シナにはカントリーリスクがあり、バブル崩壊とか米中戦争とか内乱とかが起きた時にどうなるのかなー、というのはあるけれど、そこまで言い出したらリスク取れないよねw

 

ということで、ゆかぴょんは当面アリババを保有しておこうと思うのである。

テンセントに投資するかどうかは…検討中w