「それでね、中国なんだけど、共産党政権の統治の根拠って、一つは日帝に勝った、一つはまがりなりにも国民を食わせてきた、の2つだと思うんだよね」

「9月3日に北京で対日戦勝勝利70周年の式典やってさ、それはお好きにすればよろしいやんと思うけどさ、それじゃー国民の腹は膨れないわけですよ」

「今日よりも明日は豊かになる日々が続いて数十年ですからなあ、それが不動産と株で借金抱えてどないしてくれんねん、と」

「不動産と株に投資する元手すらない人も何億人かいるだろうけどね。とにかく、人民を食わせていかないといけないのに、投資主体の経済成長が限界に来た・・・なら、輸出で・・・となると、東南アジアなんかの輸出がその分食われるわけさ」

「そんでもって、アメリカが年内でなくとも来年前半には利上げすると、ドル高になる中でここ数年増えてた新興国のドル建て借金が返しにくくなるはず、でしょ」

「アジア危機再び?」

「原油や鉄鉱石、石炭なんかのチャートを見てると、リーマンショック再び、でもおかしくないと思うのね」

「そうなると、ただでさえGDPの伸び率がマイナスになっている我が日本の株式市場は?」

「キューンキューン、私の株は急降下?」

「というシナリオの方が、ここから日経が2万5千、3万円目指すよりありそうかなー、と」

「でさ、王様がハダカだっていうのはさ、リーマンショックの時も振り返れば前兆は有り過ぎるぐらいあった、と思うのよ」

「ゆかぴょん、当時大学生でしたからな、今ほど株に興味は持ってなかったですけど、凄い下げだったようですなあ」

「2007年に18000円つけてさ、2008年初めには15000割れスタート、それが9月には12000まで下げて、もう十分下げただろと思ったところでリーマン破たんで10月には一瞬7000円割れたからね。世界中の需要が一瞬にして消えて、工作機械なんかは対前年マイナス90%とか、国内の工場関係は週休4日、5日とかいうニュースが流れたからね」

「電車が急に空いたのは覚えてますww」

「オレも田園都市線の通勤電車がラジオ体操できるくらい空いてたのに感動したww」

「でね、その時は損切りしながらキャッシュポジションを高めてたんだけど、11000割れ辺りから買い出動して、もう胃に穴が空く思いをしたよww」

「それでさ、世界的にも、国内的にも似たような状況にまたなってきたなー、と思うわけさ」

「ふむふむ」

「日米欧と金融緩和、中国は4兆元の財政出動、出来るだけのことをして膨らんだバランスシートが限界に達したらどうなるか、というのがこの6月、7月の暴落の本質なんじゃーないか、と」

「日本にしても、中国にしても、マンション買える人はもう買い尽くしたでしょ。特に日本のマンション業界なんて、国内の団塊ジュニアが最後の駆け込みで買って、中国の爆買いで買い尽くされて、この先誰が買うの?状態じゃないかな」

「と考えてみたら、オレはそう思うんだけど、相場的にはまだそこまで酷いとは折り込んでないよね?19000円台まで回復したし。言ってみれば、2007年後半の段階で、その先に待つ断崖を薄々気がついていながらも、直視したくないような気分じゃないかー、と」

「となると、取るべき道は?」

「高き株価は売り屋の喜び、思えリーマンの大暴落、ここより上で買いを建てるな、じゃないのかなーとww」

「アベノミクス相場もここのところの下げもさ、ダメダメだったけどさ、玉は残ってるから、まだ勝負は余裕で出来る。ここから先は下げ相場と睨んで勝負しようかなー、と」

「ふむふむ」

「あのリーマンの底近辺でさ、アメ株でも日本株でも拾えてたらなー、と後悔してるわけですよ。さらに欲を言えば、あんだけ下げる過程で下げを取れなかったのか、ともね」

「なかなかグリーディですなあ」

「それが相場師なのである、てーのは日本びっくり新記録だけど、今からどんだけ上げるの?と思えば売りたい弱気で、上がるならさっさと2万円回復してくれ、そこから売るから、と思うわけですよ」

(続く)