「ようかい モモノちゃん」
予定メディア 人形アニメーション
一話5分くらい



〇切り立った崖ので上にある大きな村
俯瞰からゆっくりズーム
ナレーション(以外N) ここは妖怪たちが住む村 生きている人たちが死んで、あの世に行く途中にある世界。 これはそんな村に住む妖怪の女の子のお話

〇女の子、長屋の座敷でくつろいでいる

外から男の子の声 [モモノちゃーん いるー?]

モモノ [あい!いるよ]

男の子 [今日の火のお祭り一緒に行こー]

ガラッと戸を開けると、子牛の体にかわいい人間の男の子の顔の妖怪が四本の足で立っていた

モモノ うん、行こー

〇駆けていく二人

〇出店が沢山でて、お祭りムードの村
通りの真ん中に人ゴミができている
深刻そうな雰囲気
モモノちゃん一人の妖怪に声をかける

モモノ [どーしたの?]
おじさんの妖怪 [おお モモノちゃん!また大きくなったんじゃないか?]
モモノ [昨日も言われた!]


おじさん妖怪モモノちゃんを肩に乗せる

モモノちゃん肩の上から人ゴミの中心をみる。

人ゴミの中心には直径5メートルほどのブラックホールがあいている

モモノ 「うわぁ すごいね~ どうしたの?」
おじさん 「なんだかなー 今日の主役の火車と狐火が大喧嘩して、空間が歪んでブラックホールの中に二人とも飲み込まれちまったらしいんだよ」

モモノ 「じゃー 今日のお祭りどうすんの?」

そうこうしているうちにブラックホールが閉じる

みんな「どよどよ」

モモノ「ありゃ~」

N「今日のお祭りは火の妖怪達が山の回りを火で照らして紅葉を楽しむお祭りなのです ケンカしていなくなった二人は、毎年一番強い火でもみじを照らす、なくてはならない妖怪だったのです」

モモノちゃんおじさんの肩から降りて 騒ぎの中心に行く

みんな「おおーモモノちゃんだ 今日もなんとかしてくれー」

モモノ「うん わかった うーんどうしようどうしよう」

N「この村の大人達は自分から何かしようとはしないので、モモノちゃん見たいな小さな子が、よく頼られます」

モモノ「うーん そうだ!」
モモノ「ハーピー!」


バサーバサーと大きな人面鳥が飛んでくる


ハーピー「どうしたんだい?」


モモノ「ちょっとあの世までつれってって」


夕方皆道に座ってボーっとしている

クダン「モモノちゃん帰って来ないなー」

モモノ「おーい」

見上げるクダン

クダン「あ!」


バサーバサーとハーピーに乗ったモモノちゃんが降りてくる

着地

モモノちゃんと一緒に外人のおじさんの幽霊が降りてくる

エジソン「ドーモ コンニーチハ エジソンデース」

エジソン「オハナシハウカガイマーシター ワタシノーハツメイシター デンキデー オヤマヲ テラシテサシアゲマショー」


〇夜 山の周りを取り囲む裸電球

オレンジ色に照らされて なかなか美しい

ハーピーの背中に乗って飛んでいってしまうモモノちゃん

大人の妖怪達がぞろぞろ見に来る

妖怪A「なんだこの灯りは! 全然迫力も風情もないじゃねーか あの炎の揺れで紅葉の色が変わって見えたり、色んな炎の形を楽しんだり、そこらじゅう暑くて汗をかくのがいいのに、ただ明るいだけじゃ楽しくねいや」



N「妖怪の村の大人たちは自分じゃ何もしませんが、文句はたくさんいいます。」

エジソン悲しそうな顔で体が薄くなる


エジソン「オー オヤクニタテナカッタヨウデ スイマセーン」


モモノ「ノープロブレム!お礼にこれをもって帰ってくれ」


モモノちゃん 袖のなかをごそごそ探ってなにかとりだす

エジソンに渡す

エジソンが手を広げると
小さい人形の首が

モモノ「ばあちゃん直伝の生首コレクションだ 本物だぞ」


エジソン困った表情

エジソン「オー アリガトーゴザイマース」

と、言って天界に消えてしまう
振り返るとみんなもう家に帰っていた

モモノ「うーん 困ったなー どうしようどうしよう

そうだ!」

N「モモノちゃんは髪飾りに付いている提灯おばけのセッタとマッタにお願いしてひを吹いてもらいました」

モモノちゃん山の回りの家に火をつけて周る


モモノ「みんな出てこーい」


みんな家から飛び出てくる

皆「うわぁー なんだなんだ 火事だー」


みんな後ろを振り返る

皆「うわぁ(感嘆の声)」


家が焼けた火で 山がこの世のものとも思えないくらいに美しく照らされている

妖怪A「今年のもみじ祭りは 今までで最高のきれいさだなー」



〇朝 家の焼け跡の前

モモノちゃんと妖怪達が集まっている

妖怪A「昨日の祭りは楽しかったなぁ。
家も焼けて、すっきりしたから 世界一周の旅をしてくるよ」


妖怪B「いやぁ 自分の持ち物が少なくなるって気持ちがいいね 僕は当分下界で遊んで暮らすよ」


N「みんなそれぞれ好き勝手に旅立っていきました」

モモノ「さー ごはんごはん」


おわり