90才くらいまで健やかに生きるために

この春から体のあちこち細かなメンテナンスを始めていますが、

その中でいまもっとも大事だと思われるのは何といっても歯です。

 

若い時から悩まされてきた因縁の上の奥歯1本をこのたび抜歯して

インプラントの土台埋め込み手術を受けました。

 

恐ろしい緊張の中、大きな奥歯が抜け去って

血生臭い中、土台が入って縫合糸がフワリフワリと唇をかすめる感触があり

まんじりともせぬ中、レントゲン撮影が終わり

やがて放心状態の中、術後の注意点として衛生士さんから案内があったのが、

 

・ブクブクうがいをしてはならぬ

・抜歯側の歯磨きをしてはならぬ

・手術創を舌で触ってはならぬ

・鼻をかんではならぬ

 

鼻をかんではならぬ…

鼻をかんではならぬ…

鼻をかんではならぬ…

 

この花粉症の時期に鼻をかんではならぬとは、なんとご無体な…

 

厳しい掟を強いられてふと思い出したのは

小学校時代のMちゃんでした。

 

あの頃のMちゃんは

今から思えば花粉症だったのかもしれませんが

とにかく授業中しょっちゅう鼻をかんでいました。

 

担任の先生は一見豪放磊落な方でしたが、

その日はたまたま鼻をかむ音が癇に障ったようで

いつものように豪快に鼻をかんでいたMちゃんに向かっていきなり怒鳴ったのでした。

 

「鼻をかむなー!!」

「鼻はかむから出るんだ、おまえは二度と鼻をかむな!!」

 

その後Mちゃんは泣いたので、一時水っ鼻は余計に出てしまったのですが

それでも必死に我慢していたらしく

やがて授業中に鼻をかむ音が聞こえてくることは二度とありませんでした。

 

ということを思い出したので、

ふだんなら朝から豪快に何度も鼻をかんでいた私もかまずに我慢していたところ

意外にかまずともいられるではないか、

ということに気づいたのでした。

 

「鼻はかむから出るんだ!」

 

先生、あなたは正しかった…

 

ですが、これは

「誰も鼻をかんではならぬ」

ということではありませんので

上顎のインプラント手術などしてない方、授業中でない方は

遠慮せずかんでください。

ところで、鼻が詰まった時は

お風呂で小鼻を温めるとスッと空気が通って楽になりますね。

 

この場合

鼻詰まりの原因が鼻の粘膜下の毛細血管に血液が溜まって起きた粘膜の腫れにあるから

 

温めて滞った血液を流してやれば、空気の通り道が開いてくれます。