基本中の基本を忘れていました。

ここに来てくださる方が口をそろえて言われる不安。それこそが基礎ですね。


詳しい説明のないまま、医者に『卵巣が腫れている』と言われ

病名もついてない段階。

ここが一番心配なんでしたね。

喉元過ぎれば、すっかり熱さなんて…でした。


そうです。私自身も言われました。

卵巣が腫れるって、あまり想像ができません。

歯茎が腫れると言ったら、周囲が赤くなって醤油が染みたりする。

足首が腫れると言ったら、プックリ盛り上がって熱を持っていたりする。

で、卵巣が腫れるって?


子宮の形や大きさは、小学生時代から女子だけを集めるあの授業で

何となくわかっていますが、卵巣の通常サイズなんか知りません。

ですよね?


そして詳しい説明がないまま、私の場合は

「腫瘍マーカー調べるから採血して」

「MRIとってくれる?」

なにやら、深刻っぽい。

今だからMRIが何かわかりますが、レントゲンじゃだめなのかい?

大きな病院に撮りに行くほどのもんかい?

ですよね?


これらの検査をへて、病名がつくまでが一番いやなんですよね。


ただ私は、腰の痛みと内臓が攣れる感じを卵巣がんの骨転移という最悪を予想して

受診してたので。

「後追い調べね」ぐらいにしか考えませんでした。

私のような用意がなく、癌が頭をよぎった人は死の恐怖が襲うかもしれませんね。


で、言葉の少ない医師はこのまま患者を帰すのですが

私のかかった医者は「たぶん、あなたのは手塚治虫の漫画のやつよ」って最後に言いました。


この日から、3日後のMRIまで。

私は「手塚治虫 卵巣」なんて検索して。デルモイド、皮様嚢腫にたどり着き


「へぇ~こんな腫瘍があるんだ」と思ったものでした。


そしてMRIのあと、写真をチラ見させてくれた医師は

「ここに毛が入ってるでしょ」

「これが手塚治虫のピノコの原料ですね」

と、なったわけです。


で、私がかなり勉強していると察知した医師は、脅すようなことを言うでもなく

「キャンセル待ち入れて、早く切ったほうがいいわね」

と、言ってくれました。

あと、私が一番に言ったことは

「ホルモン剤で小さくするとか方法はないんでしょうか?」

答えはNO

チョコレートのう腫や、他ののう腫の中には漢方で小さくなるやつもあるみたいですが

私の場合は、切除しかないとその場で言われました。

「…で、料金と入院期間は?」

「腹腔鏡でやるから入院は1週間。費用はまぁ20万」

簡潔でした。


「腫れてる」から病気にたどり着くまで。

不安ですよね。

私は、当時発注中のセラミックの差し歯をキャンセルすることを考えましたよ。

抗がん剤治療が始まったら、歯の良しあしなんてどうでもよくなりますからね。


医者はデータがそろうまで、なかなか病名をつけてくれません。

私は最短の初受診から1週間で、腫瘍マーカー及びMRIの結果が出たので

病名が明らかになりましたが。

そこに皆さん、時間がかかっているんですものね。


なんなら最悪の想像からスタートしてみませんか?

「ただの、嚢腫」って言われたとき。喜びが生まれますよ。

あとね。1回死んだ気になったら

残りの時間がプレゼントみたいに思えるから、なんでもポジティブです。


「なんだ。嚢腫かぁ」

そぅ言ってみる準備をしてみましょう。