小学生の頃に、担任の先生に連れて行ってもらった小さい洋食屋が、宝ヶ池の近くにある。
いつ見ても閉まっていたのでもう潰れてしまったのかと残念に思っていたが、最近、教習所の帰りに窺うと普通に営業していたので、嬉しくてすぐに店に入った。
表の看板にはチキンソテーと魚料理の他幾つかが書いてあって、このどちらかだったはずだ。自分なら当時肉を食べたがるはずだけど、魚料理が引っかかる。
結局思い出せないので、両方注文した。場違いな若い男性客が一人で二皿も注文したせいか店長が不思議そうな笑顔をするので、店長に少しワケを話した。
(その店は、若い男性が一人で入ってガッツリ食べる場所ではなく、女性向けのお上品なお店で、例えば近所の主婦仲間やカップル、女性の担任と生意気な小学生だけが来るようなお店だった。)
店長に正直に話すと、予約席みたいにキレイに整えてある最奥のテーブルに座らせてくれた。
どうやら魚料理が正解のようだった。酸味のあるソースは酒に良く合いそうな味だった。
あの時、少し悩んでチキンソテーにしようと思ったが、先生に「魚料理にしときなさい、ここのは美味しいから」と押されて二人で魚料理を食べた。何か先生に質問された気がするが、内容が思い出せない。もう一人誰かおばさんが居た気がするが、かなり曖昧。
今、確信できるのは上のやりとりと、魚料理の味だけだ。
おいしかった。
(2皿目のチキンソテーも美味しかったが、1皿目が正解だったのでチキンソテーを食べる意味が最初の1割もなかった)
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