なんでこんなにまずいの?名古屋のラーメン事情。ベネ@名古屋日誌 | 名古屋に住むドイツ生まれのぬいぐるみの活動日誌

名古屋に住むドイツ生まれのぬいぐるみの活動日誌

ドイツ、ケーセン社のぬいぐるみと名古屋に住んでいます。主にドイツに住むベネの両親が心配しないように日誌を書いているという設定です。内容はドイツ、鉄道成分多めです。

ドイツ生まれのペンギンのぬいぐるみ、ベネです。名古屋に転勤して、ほとんどのことに適応したベネですが、どうしても適応できないのが、病院とラーメン。とうとう先週、大阪にラーメンを食べに行ってしまいました。チェーン店だと思われるのですが、ひさびさに麺を残さず食べたベネ一家でした。

 

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転勤前から、「名古屋ではラーメンとそば、すしは期待できない」という噂を聞いていました。実際に住んでみると「スパゲティー」もいまいちでした。これについては、まとめている人がいないので、ベネがまとめておきます。

 

まずい理由その1 「そもそも麺類の好みが他県民と違う」

まず気付いたのが、麺の硬さというか柔らかさ。これは、「バリ堅」(麺の茹で時間を極端に短くすること)にすれば、解決するのか?と思ったら、麺が硬いだけでまずさは変わらない。どうしたものかと考えた結果の結論は、「麺自体にコシがない問題」。麺自体にコシがなければ、バリ堅にしようと柔らかめにしようと同じ結果。そういう視点で見るとどのお店も麺にコシがない。イタリアとイギリスのスパゲティーのように違う。そして、北海道ラーメンでも熊本ラーメンでも同じくフニャフニャ。そういえば、スーパーで売っている麺のメーカーも見たことがないものがある‥。

 

おいしい理由その1 「味の好みは濃いめ」

ひつまぶしの調査と合わせて行っていたのが、おいしいラーメン探し。おいしいと言われるお店やgoogle評価の高い店に2時間も並んで食べたのですが、まだおいしいラーメン屋に出会えていません。でもこの結果から、名古屋の人が好む傾向の一つが見えてきました。それは「スープの味」。もちろん、濃いめ。塩なら塩がピリリときいているような割とわかりやすい味を好むようです。味の深み・・というより、パンチ勝負というのかな‥。これは他の名古屋飯に通じるものがあります。これが唯一のおいしい理由。異論は認めません。

 

写真:いつも並んでいる名古屋のチェーン展開しているラーメン店。味はいいんだけどね。

まずい理由その2 「寿がきや」で育ったら、こうなるよ。

結論から言うとソウルフード「寿がきや」で育ったら、ラーメンのベンチマークはこうなるよ、と思いました。ある日、ベネが食べた「寿がきや」ラーメンは「麺はふにゃふにゃ」「スープの味は薄め」でした。ちょっと仕事が雑だなぁと思いながら、変な形のスプーンを見て、面白いからまぁいいかと思ったりしました。全ての寿がきやラーメンがこんな風ではないと思うのですが、麺にコシがないということは確認できました。ベンチマークがこれなら、麺がふにゃふにゃじゃない麺はおいしくないわけで・・。多くの県民から「理解できない」といわれるのは想像に難くないのです。

 

まずい理由その3 「あんかけスパゲティー」は「寿がきや」のスパゲティー版

名古屋には 「あんかけスパゲティー」という食べ物があります。スパゲティーの具材が片栗粉炒めになっているのではなく、Wikipediaによると「あらかじめゆで置きしておいた太いスパゲッティーを焼きそばのようにラードや植物油で炒め、中華料理の餡のような粘性とコクのある辛味の効いたソースがかかった料理である。味はトマト」と書かれています。想像できない人は、汁なしジャージャー麵を思い浮かべてください。

 

写真:説明なしにこれが「あんかけスパ」だとわかる人がいるのだろうか‥。ジャージャー麺だよね?

 

スパゲティーという名前を冠しているのに、アルデンテでもなく、あんかけスパゲティー専用麺というのも売っています。ベネがはじめてあんかけスパゲティーを食べたのは東京・新橋でしたが、記憶をたどってもこんな感じではなかったとおもうので、あれはあれで東京化が進んだあんかけスパゲティーだったのでしょう。どの駅にもあんかけスパゲティー屋はあるので、のぞいてみますが、いつもお客さんがいるので、名古屋では不動の人気です。

 

まずい理由その4 「味噌煮込みうどん」ってうどんというよりすいとん・・。

名古屋を代表する麺類としては、いまやきしめんより味噌煮込みうどんだと思われます。きしめんは平たい麺(もちろんコシはない)で、ベネも大好きです。東京・日本橋の榮太樓總本鋪の夏限定のきしめんは大好物でした。名古屋に住んだら、各駅ごとに立ち食いきしめんスタンドがあるんだろうな、と楽しみにしていたら、そんなことはなく、「そば、きしめん、うどん、煮込みうどん」が一緒になった麺屋が駅近くにあるだけでした。もう、この並びで気付いてしまうと思いますが、どの麺も同じ硬さで茹でられてしまうので、総じて「柔らかめ」です。いくら、こだわりの麺でも同じです。その中で茹でられすぎても問題ない麺が、「味噌煮込み用うどん」なのです。というかほぼ、すいとんだと思うんだよね。

 

写真:関東の人にも食べやすい山本屋本店の鍋焼きうどん。最初に食べるなら、ここのが間違えなし!

 

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一応、ここで麺がおいしいと言われている2店+αを紹介します。どの店も「出汁」に力を入れているせいか生粋の名古屋人からすると「えっ?そんなにおいしい?」と言われてしまうのですが、ベネは渡り鳥だからいいんだ。

 

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おいしい店その1 徳川町「如水」

関東からの転勤者一押しの店は、徳川町の如水。「名古屋のラーメンで、ここ以外は食べない」という人多数。なにが人気かというと「麺にコシがあること」。味?結構、素材が主張する系なので、若い人向け。お勧めは、塩ラーメンです。

 

 

ネットのラーメン評論家によると「とても上品で他のラーメンより美味しいとか不味いとかではなく一線を画すような味です。ダシの塊のようなスープだけではなく、麺やチャーシューにも注目して食べてもらいたい」とのことで、歯切れが悪いコメントから察すると、どうも名古屋人の味の好みではないことは確か。

 

 

あと、ものすごく並びます。お腹がすく前に行くのが吉。

 

お店:如水

住所:愛知県名古屋市東区徳川町201

 

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おいしい店その2 緑区「空庵」

関西出身者のお勧めは、空庵。食べログ「ラーメン百名店2021」に選ばれている鴨ラーメンのお店です。ここのラーメンは、ラーメン屋というより割烹料理屋。お店の雰囲気が違います。そして、場所が場所なので、車でしか行けません。そのため、ベネは、大高緑地で犬を遊ばせてから来ることが多いです。そして、駐車場待ちがあります。車を停められた人だけ並ぶので列自体はそれほど長くありません。

 

 

お店に入ったら、すぐに券売機でお目当てのラーメンを頼まなくてはいけないので、並びながら、第2希望まで決めておきます。たまにお目当てのラーメンがないこともあります。看板商品は、山椒鴨ラーメンです。ラーメンの隣には、それぞれのラーメンの汁をかけて、お茶漬けにして食べるとお勧めの具がセットになったお茶漬け用ごはんのお勧めがあります。これもセットで頼むといいですよ。

 

写真:お茶漬け。左はトマト、右はシラス。

 

また、ラーメンの前に小鉢が2つ付いてくるのですが、これがおいしい!ベネが行った日は、里芋豆腐とひと手間かけた金平ごぼうでした。

 

 

ラーメンですが、関西出身者が勧めるだけあって、出汁が効いています。麺はツルツル(盛岡冷麺を思い出す)でコシがあります。ベネPも感動。「名古屋で一番だよ!!」。ベネもやっとベネPが食べたいラーメンを見つけられて安心しました。

 

写真:庭園も見所なのです。

 

お店:空庵

住所:愛知県名古屋市緑区武路町122

 

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おいしい店その3 「竹國 武蔵野うどん」小牧インター店

名古屋で1年間過ごしたベネ家族が、おいしいラーメン探しに疲れたところ、関東出身者から関東人の心のオアシス「竹國 武蔵野うどん」を教えてもらいました。すでにラーメンじゃないところに敗戦者のようなオーラが漂っていると思います。


写真:この日はビリーの登板日。

 

武蔵野うどんとは、東京北西部から埼玉西部の郷土食で、一般的なうどんよりも太く、色はやや茶色。加水率が低く、塩分は高め、。コシがかなり強く、食感はつるりではなく、力強くゴツゴツしています。東京に住んでいた時は普通に食べていたのですが、名古屋の近くでも食べられるなんて!と思って、行ってみました。

 

写真:食べたのはなぜか、肉汁うどんではありません。

 

武蔵野うどんといえば、肉汁うどんです。味も出汁の主張が低めです。なんとなくお客さんも標準語、関東出身者が多いような気が・・。名古屋の麺類に飽きてしまった関東出身者にはお勧めです。口コミをみるとそこまで評価は高くありませんが、ソウルフードというものはそういうものなのかもしれません。

 

お店:竹國 武蔵野うどん 小牧インター店

住所:愛知県小牧市大字入鹿出新田字郷中478

 

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まずい理由その5 結局、名古屋人の気質と麺の茹で加減の調整は相性が悪い

名古屋人(名古屋で育った人を含む)を観察していて気付いたのですが、名古屋の人は基本的に物事の順序の付け方が下手です。手を抜くところ、手を抜いちゃダメなところ、そういう判断が間違っていることがあります。それは、逆に言うと大事なところを適当にあしらい、どうでもいいことを優先したりすること。麺の場合、茹で時間より、具を仕上げる方に夢中になって麺は置いてきぼりになったり‥。これって、料理人としてどうなの?というツッコミは無しで。

 

そんなわけで、名古屋では、混み合う時間に飲食店に行くと麺類やパスタはフニャフニャとかちょっと雑な料理が出てきたりします。飲食店全般にいえるのですが、感動するくらいおいしい日があったり、一円も払わないぞ!と思うほどまずい日があったり、同じお店なのに味のぶれ幅が激しいです。ちなみにサービスのぶれ幅も同じく激しいです。飲食店に行くときは、お店の人員に余裕がある時間か席数の少ないお店がお勧めです。

 

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2021年、家での麺類消費量が減ったベネがお届けしました。家でスパゲティー茹でたの2回かも‥。

 

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