●獅子宮(ししきゅう / ししぐう)
(※画像は「仏教珍籍刊行会」発刊 『新纂仏像図鑑. 天之巻』より)
サンスクリット語では「Simha」。
立秋より処暑に至る頃(太陽暦の8月21日頃)、
太陽は獅子宮に座す。
胎蔵界曼荼羅では北方に位し、その形は獅子なり。
『宿曜経巻上』に曰く「星の四足、張の四足、翼の一足、
太陽これに位する。その神獅子の如し、故に獅子宮と
名づく」とする。
その主事を言えば「官を加え、財を得ることを司る。
もし人生まれてこの宮に属すれば、法として精神足り、
富貴孝順なるに合す。軍旅を掌握する任に合す」と。
============================================
今回より十二宮です。
みなさま御存知、星座占いの12宮のことですが、
なんで真言が? と思われるかも知れませんので、
そこらへんの説明も記しますと――
12宮は元々、西洋占星術として古代バビロニア時代に
誕生したとされ、それが紀元前から紀元後の間に
古代インドに齎されたとされます。
その折に原始仏教に取りこまれ、各宮を一つの仏尊と
して崇敬の対象としたようです。
で、
本による説明によりますと、古代インドでは、
太陽分の六宮を獅子宮(日)、女宮(水)、秤宮(金)、
蝎宮(火)、弓宮(木)、磨羯宮(土)となし、
太陰分の六宮を白羊宮(火)、金牛宮(金)、双女宮(水)、
蟹宮(月)、宝瓶宮(土)、双魚宮(木)として、
これらを東西南北に配し、
太陽分の六宮は軍旅・宮房・庫蔵・病克・将相・刑殺の、
太陰分の六宮は学館・官職・厨𩜙・馬厩・戸鑰・獄訟を
つかさどり、吉凶を判じた――
とあります。
・・・厨𩜙とか戸鑰とか分かりにくいですね。
ざっくり書きますと、
太陽分の六宮は行軍・宮中・倉庫・病気・役人・刑罰
太陰暦の六宮は学校・官職・豊穣・馬・城の防御・訴訟
の ことでしょう。 まぁ基本、政治向きの占いです。
十二宮の真言は、それらの宮が支配する時期に於いて、
吉に転じるためのものだったのではないかと思われます。
まぁ
天体による移り変わりを一つの神とするのは、以前に
で、
そちら2つは真言が本にありましたので疾うにUPして
ますが、十二宮は記載がなかったので上げてませんでした。
結局、詳細不詳のまま上げようかとしていたところ
wikipediaに真言がありましたので、そちらから引用するという
ことでナンバリングとしてUPすることにしました次第です。
また、
各宮の説明文は本にありましたが、御利益については記載
ありません。
上記しました通り、吉に転じるという効果を目してのもので
あるならば、単純にご自身の星座に該当する宮の真言が、
自身を守護するための真言=お守りみたいなものになると
考えてよいと思います。
なので今回は、獅子座の方を守護する真言、
或いは、獅子座の時期に吉を呼び込む真言
という感じでしょう。
あ、
ちなみになんで獅子宮からスタートかと言いますと、
単に本に載ってた最初が獅子宮だったからです。
さて、
wikiにありました真言は、
「ノウマク・サマンダ・ボダナン・シンカハタエイ・ソワカ」
12宮の真言は基本、「ハタエイ」の前の文字がそれぞれの
宮のサンスクリット語になるという違いだけだったりします。
或る意味、覚えやすいですね。
印は不明ですが、おそらくはあると思います。
万一わかった場合には、内容を更新するようにします。