●鬼子母神(きしもじん / きしぼじん)
(※画像はwikipediaから)
密教に於ける天部の一神で、仏教を護る夜叉の一尊。
インドでは「ハーリティー」と呼び、その音から「訶梨帝
や訶里底(かりてい)」、「呵利陀(かりだ)」と書かれるため、
「訶梨帝母(かりていも)」とも称される。
また、ハーリティーは誘惑や敗北、緑、緑青などを意味し、
訶里底は悪女を意味する言葉でもあるから、「青色鬼」、
「鬼子母」、「大薬叉女」などと意訳された。
密教では吉祥天の母とされる。
『一切説根本有部毘奈耶雑事』によると、鬼子母神には
5,000から10,000の子があるとされ、また他人の子を
捕えて喰う鬼女であったという。
それを憂えた釈迦が神通力を以って、鬼子母神の末の子を
隠したところ、気が狂わんばかりに嘆き悲しみ、釈迦に
子を見付けてほしいと助けを求めた。
釈迦は、「大勢いる子の一人がいなくてもそのようになる。
況して少ない子のうち一人でもいなくなった親の心は
どうであろうか」と諭して子を返したところ、以後より心を
入れ替えて仏教守護の神となると、子の代わりにザクロ
(吉祥果)を食して、逆に子供を護る神になったとされる。
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順番的には天部十二天か四天王か七福神ですけど、
吉祥天の母ということ、また自分が子供の頃に病から
救って頂き、思い入れが深いこともあり今回選びました。
(思えば、お地蔵様を拝むようになったのは病気が平癒してからかも・・・)
どうでもいいことですが、個人的には母神様(ははがみさま)と呼ばせて頂いてます。
描かれている像は、どれも元が鬼女とは思われない
ふくよかで御優しい御尊顔をされています。
日蓮聖人が信仰したことでも知られ、法華経信者の守護神と
されているため、殆どの日蓮宗寺院で祀られているとか。
江戸っ子にも東京下谷の真源寺の鬼子母神が親しまれ、
戯作者の太田南畝はその霊験に驚くあまり、
「恐れ入谷(いりや)の鬼子母神」という狂歌を詠んでいます。
御利益は、やはり子供関係が多く、
「子授け」、「安産祈願」、「子供の成長・安全祈願」、
「恋愛成就」、「夫婦和合」、「持病治癒」、「災禍除去」
などもありますが、元々夜叉ですので、
「怨敵調伏」、「裁判勝訴」などの御利益もあります。
真言は
「オン・ドドマリ・ギャキテイ・ソワカ」
印は観音印の一種と同じです。
唱えて頂けている動画はなかったですが、御祈祷会の動画がありました。