●烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)
(※画像は文化遺産オンラインより)
(京都国立博物館所蔵「絹本著色鳥枢沙摩明王像」)
インド名は「ウッチュシュマ(別名:アグニ)」。
それをまま漢字に当て嵌めた名であり、
日本語に訳すると「不浄金剛」・「穢跡金剛」となる。
五大明王の一尊である不動明王、または金剛夜叉明王の
変化した姿ともされ、天台宗では金剛夜叉明王ではなく、
烏枢沙摩明王を五大明王としている。
金剛夜叉明王が心の不浄を取り除くのに対して、
烏枢沙摩明王は物の不浄を取り除くといわれている。
故に、密教や禅宗の寺院では、便所に祀られることが多い。
========================================================
烏枢沙摩明王さま、自分は明王様の中で不動明王さまと並んで
大好きな明王様です。
そして、印を結び真言を唱える機会は一番かも。
何故なら、
田舎は道端に動物の死骸を見かけるケースがままあるので・・・。
他にも、トイレで水を流す際には真言も唱えてたりします。
なので、
「トイレには綺麗な女神様がいるんやで~♪」と聴いて、
へ?・・・女神???
――と思ったものです。
ま、学校のトイレには「花子」という名の
女の子がいたりもしますので良しとしましょう。
烏枢沙摩明王の働きを示す話として、
釈迦が涅槃に入ろうとした際、十二天の一尊「梵天王」は
快楽に耽り見舞いに来なかった。来るよう使いを出したが、
梵天王は周囲を不浄な物で囲み近寄らせなかったのを、
烏枢沙摩明王が迎えに行って不浄を取り除き、
梵天王を釈迦の元へ連れて来たという。
無理矢理連れて来られた見舞いでは、お釈迦さまも
嬉しくなかったのではないでしょうか・・・。
烏枢沙摩明王には「神変十大秘法」というのがあり、
その中にある「変成男子の法」という秘法は、
胎内に宿った女児を、生まれる前に男児に変えるというもの。
平安時代には後継ぎを欲しがる貴族の間でこの法が
持て囃されたとのこと。
他には「悪鬼の祟り除け」、「相愛」、「知恵増大」、
「安産の法」などがあるとか。
まぁ、秘法なので我々には恐らく出来ません。
ただ、真言を唱えるだけでも得られる御利益があります。
「不浄除け」、「金運上昇」
とはいえ、金運上昇は公的なものではないようで、
風水などの話が誇大解釈されたものかも知れません。
でも、不浄除けだけでも大いに役立つものと思います。
真言は二つ。
本にあるのは「オンシュリ・マリ・ママリ・マリ・シュリ・ソワカ」
ネットなどでは「オン・クロダノウ・ウンジャク」
印は人差し指を立てて、中指の先端を合わせ、
薬指・小指は組み、親指はこんな感じで。
唱えて頂けている動画。
ついでなのでこちらも。