音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ」11/4ソワレの感想。

というか泣きすぎて情緒パーンも語彙もパーンしてた観劇をたくの書き殴った文章。
※ネタバレあり、推敲なしの本当に書き殴り

びっくりするくらい号泣して感情ぐっちゃぐちゃでもうほんと来て良かった。
あらすじだけ見た時、私が生まれるより前に日本産ミュージカルとして作られてそれからずっと受け継がれてきたのが不思議だと思ったくらい、普通の昭和の光景(いや昭和の光景知らないけど)だったけど、その中に描かれる人間の心が普遍的なもので、そして人間たちに心揺さぶられて涙を流したり「ブレンド」と呼んだり命懸けで助けたりするラス星人たちもいとおしくて。
お佳代と悠あんちゃんを襲った運命は残酷なもので、ひたすら翻弄される人生だったし、ラス星人たちの助けでやっとふたりが再会して幸せになれる…と思ったらあんなことになって。でもそれがラス星人たちの優しさだとわかるし、行っておいでと背中を押す悠あんちゃんの優しさも、この離別がどれだけ長いものか知らなくても何かを感じ取って愛の言葉を返すお佳代も、なんかもう見ていてひたすらしんどくていとおしくて泣けた。最後に「夢が叶う」シーンには震えたし、ラストシーンがあの二人というのが、ほんと、良かったなあ…。
この話を見ていてラス星人たちが「カヨ」と「ユウアン」へ向ける優しさや慈しみが心に無限に沁みまくっていたから、本当に、ラストシーン、良かった。
10年って、長いよ。佳代はやってしまったことへの対価として科された時間といえたかもしれないけど、悠あんちゃんが十年待つと決めて送り出すって、相当な覚悟だよ。相当の愛と優しさだよ。そして、十年待たせた贖罪でもあるのかもしれない。だって、十年……(号泣)
そしてラス星人たちにとってはたった何日かの出来事かもしれないけど、それでも二十年、彼らにとってはオリーとミラを喪っていた時間でもあったわけだよ。長いよ…。
あの身体表現で語るような音楽座だからこその演出で、舞台空間にいちいち目を奪われたし、一場面一場面、大事に切り取ってアルバムにして飾っておきたいくらいなんだけど、それでもやっぱりこの物語は生で観たい。今目の前で動いて話して泣いて笑っている、普遍的な感情を持つ彼らをこの目で観たい。
再び上演されることをお待ちしています。
いや、東京楽はまだ明日だけど。
Wキャストの森彩香さん(お佳代)と小林啓也さん(悠あんちゃん)の二人は東京楽なので。
SUNDAYで鮮やかに舞った(いやほんとあの滞空時間は「踊った」通り越して「舞った」だと思う)優しい給仕役の小林啓也さんの主演が見たくてこっちの回を取ったんだけど、本当に良かったなあ…。こんな人だからラス星人たちも心を動かされて、助けたくなったんだと思う。いちいち不器用で、気が弱くて、失敗ばかりで、肝心なときに大事な人を助けられなくて、でも、根っこの優しさ誠実さが周りに伝わるから、自然と周りもあたたかい空気になる。愛される人間というのをこんなに全身で体現できるんだなあ…。
そして森彩香さんは、SUNDAYのレスリーといい7dollsのムーシュといい、かわいそうだけどどこか芯のある女性を演じるのが合うと認識してて。でもお佳代は暗い人生を足掻いて足掻いて生きてきた勝ち気さで表面がコーティングされているから、こういう役も似合うなあ…と思っていたらやっぱりあの悲惨な運命を辿る姿がもう、秀逸すぎて………………。大変申し訳ないけど、かわいそうな森彩香さんは、本当に良い。いや、かわいそうでいてほしいわけじゃなくて、とんでもなく記憶に残る名場面を作り出す人だと思う。歌声の美しさ儚さも相まって。暗い人生を歩んできた人がささやかな「当たり前の」(でも当たり前じゃない)幸福に微笑む姿が。
この作品で描かれる人物像は取り立てて珍しいものではないし、飛び抜けて残酷だったり凄絶だったり凄惨な美だとかそういう人のこころをえぐるような場面があるわけではない(※凄惨な光景を見慣れている乙女ゲーマー基準で)んだけど、ちょっと笑えるシーンのテンポ感のあたたかさがあるからこそ後半のあれこれが際立つというか。ラス星人も含めて、この日本のどこかにいるかもしれない彼らのあったかくて「情」の深い姿が、彼らの普遍的な喜怒哀楽が、不思議と情緒ど真ん中を揺さぶりに来るというか。

なんかもうほんとびっくりするくらい泣いたしカテコでお佳代と悠あんちゃんが二人で出てきたとき胸が熱くなって、前楽だからとサプライズで特別カテコだよ写真動画撮影OKだよ撮影したらぜひアップしてね〜って言われてもすぐには情緒が追いつかなくて泣きながら撮影した。終演後も泣きながら気づいたらブロマイドとCD買ってた。音楽座メイト特典の非売品CDを先に受け取ってたので公演CDまでは買わなくていいかなーとか開演前は思ってたけど、こんなの観たらもう買うしかないでしょ。感情落ち着けてからじっくり聴きます(たぶんまた泣く)


草月ホール
音楽座ミュージカル「シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ」
2023.11.4(土)16:30-19:30頃?

キャスボ↓

激エモ…↓

スペシャルカテコ(撮影可、アップ可)
前述のとおり泣きながら撮ってたのでまともに映せてないですが↓