|
|
| 拡大写真 |
| インタビューに答える東京電力の新社長・西沢俊夫氏=東京都千代田区の東電本店で2011年6月23日、石井諭撮影 |
【東電株主総会】「原発撤退」は否決 勝俣会長続投
一問一答は次の通り。
--未曽有の危機にトップを引き受けた理由は?
◆天命と決意した。まずは工程表に沿って福島第1原発事故の収束をやり遂げる。被災者への損害賠償にも国の支援の下、合理化を徹底して誠心誠意対応する。福島県民の方々に不安やご迷惑をかけた。これをぬぐい去るのが東電の責任。そのためにも、(国が東電の賠償を支援する枠組みを定めた)「原子力損害賠償支援機構法案」の国会での早期成立をお願いしたい。
--原発事故の賠償負担は兆円単位に上るとされ、追加の合理化策が求められます。
◆電力の安定供給に関係ない施設、海外も含めた関係会社、本社も含め6000億円以上の資産売却を行う方針を示しているが、それ以外でも聖域なく合理化を進める。財界活動での負担金も基本的に整理していく方向だ。
--東電の経営を監視する政府の第三者委員会は企業年金の見直しも求めています。
◆企業年金は働いてきた人たちの財産でもあり、人生設計にも関わる。その点も踏まえないといけないが、一切、聖域というのでなく、(減額など)きちんと検討させていただく。(対応が決まれば)結論を(社員やOBに)説明せざるを得ない。
--株主からは原発からの撤退を求める声も出ています。
◆今は福島第1原発事故収束に全精力を傾けており、原発の将来を言う立場にはない。今後、国も含めてコストや安全性、温暖化対策との関係、資源小国のエネルギー戦略などの面から多面的に議論されていくと思う。
--再生可能エネルギー普及や電力料金引き下げを狙いに、政府内で電力会社の発電部門と送電部門を分離する議論が出ています。
◆顧客へのメリットや安定供給への影響をきちんと議論してほしい。(発送電一貫体制による地域独占には)批判もあろうが、東日本大震災後の計画停電をあれだけで抑えられたのは(発送電)一体で安定供給体制を築いてきたメリットだと思う。
--東電の今後は。
◆民間企業として経営を維持したい。(現実は)厳しいだろうが、さまざまな支援と協力を得て、自力で資金調達ができるようにしたい。(合理化による)厳しい痛みは覚悟している。
【経歴】にしざわ・としお。75年、京都大経卒、東京電力入社。企画部長、常務などを歴任。28日の株主総会後の取締役会で社長に就任。長野県出身。
【関連記事】
【東電株主総会】過去最大9300人超が出席
【東電株主総会】相次ぐ厳しい質問 会場外で抗議行動も
【東電株主総会】「南相馬、白河賛成へ 「脱原発」提案に
<尾瀬はどうなる?>東電保有地の売却、群馬県が懸念 知事「絶対阻止」
<こちらは売却へ>東京電力:運動場を杉並区に売却へ 賠償費用捻出で
「この記事の著作権は 毎日新聞 に帰属します。」