「初めて」は、いつも特別で

「初めて」の記憶は、色濃く残る。



「初めて」だからこその喜びも

「初めて」だからこその苦い経験も

たくさん、たくさん、ある。





そんな、数多くの「初めて」と出会い

きっとその都度恩恵や洗礼を受け取り、



いつの間にか、


「初めて」は「慣れ」へ

そして「当たり前」へと変化。




私たちは

適応能力や、度胸や、経験値を上げてきた。




代わりに、


初々しさや、危なっかしい感じに、

一生懸命さといったハラハラ感、緊張感も


きっと年々薄れ、

鈍感になってきている、



今。



大人になった今。


それでも、とびきり、

脚が、手が、勝手に震えるような


ソワソワ準備しつつも

いざとなったら頭が真っ白になるような


考えるだけで、

みぞおちが、絞られるように痛くなるような



そんな「初めて」を、

私は有り難いことに

毎年、年に何度かはアレコレ経験している。




が、


大人になって「初めて」のドキドキを

1番多く体験したのは、


断トツでサロンオープンをした2017年。




不慣れで、ぎこちないながらに

一生懸命に頑張って、


お代をいただく、その手が

色々な感情が複雑に絡まって、


コントのように震えていたことを、

昨日の事のように思い出す。




「初」仕事が終わってからも

興奮冷めやらぬ、変なテンションのまま


不在の母をお利口に待ってくれていた

まだ幼なかった子供たちと一緒に


夕方、桜を見に出掛けた。



その日の景色と、においと、あれやこれや

安堵感や、消化出来ない後悔や、

恥ずかしさだったり、罪悪感だったり、



それ、全部、覚えているなぁ。






きっと、そこが、原点。

その原点を、よーーく覚えているからこそ



初心を大切に、

成長した自分を誇らしく、

いつまでもお仕事の有り難さや

お客さまへの感謝を忘れず



すべてが、

今。の私に繋がっている。





そんなことを


「初めて」尽くしの中学校入学を控えた娘の

楽しみと不安が入り混じった表情を眺めて





ぼんやり、思う。

がんばれ、と思う。