大江に死なれてしまい、本当に茫然とした一週間だった。

自分にとって、親、先生と同じくらい気持ちの拠り所だった。

ただし、まったくありがたいことに、本、沢山の本が残されていることがあり、

いつもお会いしたり、講演を聴いたり、ここ数年、取材や書いたものを目にすることすら無かったので、

死んでしまった悲しさはぬぐえないのだけど、死を現実に感じるより、むしろ、

本を読むとまったく遜色なく、「ここにいる」という感覚があり、

大江そのものが語りかけてきて、とてもうれしく安心する。

難解だの言う人、言われていたりするが、まったくそうは思えない。

そんな言われ方や、ノーベル賞作家だというのに、丸善日本橋ですら文庫数点でしか追悼コーナーを形成できない、

この社会のがっかりするような、文化、文学、好奇心に対する未発達ぶり、後退が本当に情けなく歯痒かった。

もっともっと評価され愛されるべき作家だと思う。

 

しばらく、この今の気分が続くだろうけど、

とにかく一緒に生きていかなくちゃ。

大江のご家族たち、どんな気持ちでいるか、あたしの体験した2010年、2011年を想う。

死、別れは嫌だなあ。ずっと日常が続くことのありがたさがくっきり見える。

本当にありがとうございました。これからも読み続けます。

社会についても見つめ考え行動する。