まだ祖父母が健在だった頃、正月は母方の実家に帰省しては餅をよく食べました。
餅と焼き海苔、この焼き方に強いコダワリを見せたのが祖父でした。
まるで、茶道の作法のように整然と火鉢の上で焼いてゆきます。
海苔を電灯に透かしながら焼きを確認し、餅はプーッと膨らむ直前に返してゆく。餅を焦がすなど、あり得ない人でした。明治生まれの厳しい祖父でしたから、孫に優しいという『おじいちゃん』ではなかったのですが、焼き海苔の作り方に関しては、私も祖父譲りに焼きます。
アバウトに裏表を確かめない焼き方には、下手をすると憤りを感じるくらい…変な所ばっかり似たようです。