跳び安座…4・卒都婆小町 | HOODのブログ

跳び安座…4・卒都婆小町

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都内に小仕事で上京の途。車窓から冬枯れした常磐線沿線風景を眺める。外の日差しは柔らかく心地良い。流れ行く車窓、田園の中にある林があって、そこの切り株に腰を降ろして列車を遠望している老婆が目に入った。

老婆の周囲は荒れ地で、他にも切り株や伐採した枝や廃棄物が散らかっている。一瞬のシーンではあるけど、彼女の一つの人生に思いをはせた。

日だまりの下、切り株に一人でポツンと座る彼女が哀しくもあり、今日まで暮らしてきた逞しくさも感じた。


『また生まれ変わるなら女だね。違う男と結婚して、別な人生を送ってみたいものだよ…男に生まれても女に甘えるだけで、つまらないよ。』明治三十四年生まれの祖母は、意外にも男より女の人生が楽しいと言っていた。

『永遠の少女で生きるより何回でも生まれ変わって、沢山勉強して進学して、様々な女の人生を満喫する方が良い…』そんな話を思い出した。

祖母の三十三回忌も近い。そろそろ生まれ変わって、新しい女の人生をどこかで迎える予定なのだろうか。