イノック・アーデン | HOODのブログ

イノック・アーデン

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夜半、散歩に出て立ち寄った近所のレンタル店。

片隅の棚に、セールで売られていた『BEATLES FOR SALE』はワンコイン以下の捨て値。

Mr MOONLIGHT…か。


今夜は外に月が輝いている。そんな訳で、散歩ついでに買ってみた。

モノラル音源の響きが、初めてラジカセで聞いた頃を思い出せた。初期ビートルズは、シンプルなロックで一番ノっていた時代かも知れないな。


アルバムに入っているMr moon lightは、どこかロマンチックな雰囲気があって良い。リアルタイムに生きたはずの年代だけど、もし、もっと早くビートルズを知っていれば人生観も違っていたかも…しかし、当時の一曲演奏は二分足らずで短いものだ。


一曲目の『NO REPLY』なんて二分と十八秒だ。私は、この曲はサビメロの転調が好きだ。十代の頃、初めて聞いた時は少し衝撃だった。


『ぁあ、こういう感情を音楽的な心で嘆く方法って、あるんだなぁ…』

ところで、本曲をネットで検索すると『ジョン・レノンのストーカーソングだ』と解釈している向きがある。

だが、私が思うにNo Reply はジョンが書いた『イノック・アーデン』なのだと思える。イノック・アーデンはアルフレッド・テニスン作による物語詩であり、英国では有名な文学作品の一つだ。
ジョン自身も当然ながら触れたであろうとは想像するに易い。

訳詞などでは『僕には目もくれない君』と訳されているが、ジョン自身の心情を察すると違うと思う。

あえて、自分の心情を押さえた表現で、『いつか、僕の真実も伝わるはずさ…』と考えている。


宇多田ヒカルの『花束を君に』も、世界は違うけど登っている山はジョン・レノンと同じように思えてくる。