最初の一歩
那珂川河畔にて。1992・3月…ミノルタSRT101・55ミリf1.7
1960年代前後に製造されたミノルタ一眼レフSR1シリーズ。各要目は省くが、当時としては通常の撮影に過不足ない機種である。
多くのカメラ愛好の先達がブログで触れたので、今さら私が語るのは冗長に過ぎる。
あえて一言で表現するのであれば、ミノルタ一眼レフは台所用品に近い機材だ。
台所用品とは所有自慢をする道具でもなく、プロの料理人が使う銘が入る包丁でもない。普段使いにあって信頼出来る道具である。
そういう意味でミノルタの旧式一眼レフは使い勝手が良いのだ。
惜しむらくは、急速なバブル時代に入り、趣味であったアマチュア写真家の多くもミノルタやペンタックスの機材から、ニコン・キヤノンへ機材変更を行った。
背景はバブル経済だけが要因ではないのだが、プロ・アマが使う機材がニコン、キヤノンに固定化したのは確かだ。
私の場合、学生生活で上京はしたが生活苦にあって、やむなく土木系発掘調査バイトを始めた。その仕事には資料撮影があって、手にしたのが一眼レフなのだ。
職場はニコン系で統一されていてニコンF、F3があり、使い捨て的にオートフォーカス一眼のF401があった。
私は初めて仕事作業を通じ、一眼レフの撮影は面白いものだな…と実感したが、当時は生活も大変で自分用を買おうとは考えなかった。
ある日、能楽サークルの後輩が遊び使いでミノルタ一眼レフを学内に持参してきた。
その後輩のカメラを借りて(無理無理に、一年近く取り上げて…!)撮影した一枚がブログに上げた写真。
川面を眺める犬、少年の表情が良い…※この撮影をした翌年に那珂川が大氾濫し、撮影付近は水没した。
この後輩から借りたミノルタの機材が私が撮影に入る契機となったわけで、借りたのがニコンやライカであったら、私は写真を選ばなかったように思う。
