異聞…葵上2
異聞・葵上は能『葵上』に描かれた『枕の段』を下敷きにした私の駄文である。
一言だけ言い訳するならば、原作『源氏物語』や謡曲『葵上』でも、正妻である葵上の肉体に憑依して光源氏に会いに来たのは六条御息所であり、梓弓に導かれて現れる場合でも同じである。
展開する軸は、源氏を恨む御息所の生き霊であるが、彼女を呼び込んだ下地として、葵上の満たされぬ執心が存在するに違いない…と私は勝手に解釈。
死を前に滅び行く肉体が生き霊の力を借りて性への執着を示す…会いに行きたい、会いに来て欲しい…二人の女性が示す愛欲や恋慕が破滅してゆく一夜でもある。
モー娘。の初期楽曲に『抱いてHOLD ON ME』というヒット曲があって、メンバーのコーラスに被せてソロパートが一人ずつ入ってくる。
チャラいモテ男に恋をして遊ばれたあげくに振られた女の子の恨み節。しかし、ビートに乗せた曲が意外と怖いな…と私が感じたのは、男が過去に遊んできた女達が次々と現れては消えるような『怨念』がコーラスの中に重層している点だ。
同様に『愛のない男』である光源氏に対して、正妻葵上や御息所ばかりではなく紫上や明石、末摘花、朧月夜などの女の業が源氏の生涯を覆い尽くし、果たされぬ報いとなっているようにも読める。
入寂を迎えたであろう源氏の精神的な破滅は(あくまで私の解釈だよ)、彼女達には悲しい結果であろうが、平安の価値観として『女は罪』とした定義に基づいて作者が描いた背景もある。しかし、宗教観とは別に千年後の日本に生きる我々でさえも、まだ男女の報いに答えは見いだしていないのだ。
しかし、『女は罪』であるかは別にして、女性の方が『生命への希求』が強いと私は思っている。ミトコンドリアの継承は女性にのみ与えられた能力という。全ての人類の先祖であり、その母であった女が恋をして子を生んだ。たぶん、その時点に『女の業』が始まっているんだな。
以上、もう少し精査した文章にした方が良いのだろうが、私はブログは勢いで書くのが正解だと考えて、特に今回は推敲しない。
