カメラが写す人生
都内は猛暑というが北関東は涼しいを過ぎて寒い。クーラー代が不要というのは有り難いが、人がいないのだから寒くて当然か。
『太陽が昨日より眩しく照りつけ始めたら…』そんな夏を待ってはいるが、まさかの冷夏ではあるまいな。
夏と夕立、雨中を走る人々、そんなお題を勝手に描いて準備しているが、どうなんだろう。
以前、ソニーのデジカメCMでJUJUの歌をバックに若い恋人達が人生を共に歩きながら老いてゆき、その傍らにカメラがある。そんな作品があった。
最初に学生時代に使われたのがミノルタSD、あるいはミノルタF、次の社会人時代がニコンFG・もしくはミノルタX7。最後がCMのソニー製品。そのカメラを手に妻に先立たれた夫が二人の想いでの海岸に立つ…で終わる。
なかなかの大作だが、私の関心はJUJUの歌声でもなく、残された夫でもない。
『使われているカメラ』…このCM、マニュアルのフィルムカメラから一足飛びにデジタルへ移行している。
そうだ…ミノルタの技術を移転して製作されたソニーならば、間違いなくαシリーズを挟むべきだが…そうではない。結婚式シーンに一瞬だけ登場するマニュアル一眼はニコン製品に見える。
そこに依頼主ソニーの意向が汲み取れなくもないが…ちなみにニコンFGは今上天皇も愛用しているカメラだった。現在は不明であるが、以前の行幸の際に所持されていたカメラは、長らくFGであったようにお見受けした。おそらくニコンサービス渾身の修理で対応していたに違いない。
考えてみれば、ソニーはカメラ分野でニコン・キヤノンを追い越し、ユーザーに両者を否定させなければ成長戦略は成り立たないと考えているのだろうか。
果たして、未来社会の日常風景にカメラが人々の人生に、その傍らにあるのか…まず、そこに未来の風景を空想してみる。
