深夜にイカ糸作り
撮影の小仕事が終わり、印刷場から病院へ。
帰りに駅前スーパーに立ち寄ってみる。今日は『ヤリイカ』があった。こんなに鮮度抜群で美味そうなのに、半額に下げられている。
何度も言うけど、生命を食物にしている意識が現代人には足りないのであるまいか。求めれば天水のように与えられると勘違いしているように思えてならない。
そんや訳で、今夜もイカ刺しを造る。
糸造りというよりも、ウドンに近い太さに切ってしまった。
このヤリイカは『北海道太平洋側』と明記されている。私の祖母が北海道育ちであったが、祖母は絶対にスルメイカが一番であり、ヤリイカなどは格の劣る下魚に考えていたようで、ましてやモンゴウイカに至っては『あんなのイカじゃない!』と公言していた。
そんな時代も、今ではイカが貴重な海産物になり始めている。だいぶ不漁だとも聞く。
本当は、食べる量だけ水揚げすれば資源を保護できるんだろうけどね。
そう、スルメイカは『塩辛』が作れるがヤリイカは無理だ。
その代わりにイカ墨を使った料理が可能。祖母は苦手であったモンゴウイカなど、イカ墨料理を作らずしてはイカに失礼にあたる。
料理のコツではないのだが、イカ墨を白ワインで溶いてパスタなどに使うと、ちょっとだけアドリア海やシチリア気分になれる。

