ラーメンじゃダメかな…2 | HOODのブログ

ラーメンじゃダメかな…2


ブログでラーメンの蘊蓄を語るほどは食べてはいない。

今さら、家族の話で気恥ずかしいが、私の母親は店舗で提供されるラーメンを苦手としていて、子供の頃から記憶を辿っても母と一緒にラーメンを食べたのは五、六回だけだ。
戦後の焼け跡派である母が女子学生であった頃、ようやく外食も復活した世相である。運が悪い事に、東北の地元で相当に劣悪なラーメンを食べた経験がトラウマになり、母はラーメンが嫌いなのだ。
特に『味噌ラーメン』に関しては、味噌アンチと言って良い。

以来、母はラーメンが食べたければ私に市販の生ラーメンを作らせて美味しそう食べている。


思えば、母と最後に一緒に食べたラーメン屋のラーメンが最低に不味かった。食べて二口目に目眩が襲ってきた『ダークサイド』なラーメンも生涯を通じて珍しい。

どうにも食べられず親子二人して残して店を出た。帰宅して、その話を父すると『なんだ、勿体ない!』…と父の怒りが次第に爆発して、食べ物が無かった戦時下の話に飛躍してしまい、戦争中を台湾で生活して物資が豊かだった母を責め出して、ついに滅多に喧嘩をしない両親が『空腹神学論』で完全に決裂。

『どんなに空腹でも、不味いものは食えない!』と言い張る母、『いや、腹が減れば何でも食える。食えない心構えは贅沢なんだ!』と父。

この一件は、ずっと後を引き…実は数十年たった現在でも、未だに再燃する場合がある。


母『ラーメン食べたいね』

父『そうだな…お前(私に対して)ラーメン作ってくれるか?』

母『冷蔵庫に生ラーメン買ってあるから…』


そうして私の作ったラーメンをすすりながら、両親は先の話『空腹時における神学論争』を蒸し返す。視点を変えれば『食べたい時に食い物を時代と世相に奪われた恨み』なのだろう。