再び、ジャンクカメラ
たぶん、ここが怪しい。
『腐ってもライカ…』という表題のカメラ随筆があったように記憶する…さて。
『壊れてもニコン』ジャンク屋には、ガラクタ寸前のニコンFが一万円前後の値を付けている。先日、ミノルタの一眼レフと一緒に買ったニコン製のコンパクトカメラがあった。
それがNikon・L35AD2通称『ニコン・ピカイチ』…ダサい名前。この親父臭い感覚がニコンのお家芸。
それでも他社のコンパクトカメラがジャンク50円、100円で投げ売りされているなか『300円』という牛丼に匹敵する価格で…転がっていた。
外目には美品に近いが電池室を開けてみれば、中は液漏れ腐食で見事にジャンク状態。しかし、自宅に十年間放置していたカメラを修理した私には腐食など、トラブル初歩である。
『このNikonは買いだ』…このカメラも、都内のジャンク屋によってはNikon様というだけで三千円くらいの値段を付けている。さぁ…帰って修理、修理。
やはり見通しは甘かった。帰宅後、腐食した電池室を再整備して再起動。バッテリーランプも点灯、さぁ…レリーズ!
『……』ぐっ、動かない。反応が皆無だ。ストロボは点灯するがレンズ・動力関係が起動せず、幾度操作してもダメ。その夜は諦めて机の上に放置。翌日は仕事で多忙。終日放置。
三日目の夜。最後の手段として分解、原因追求するしかない…電気的故障と言うよりは、機械的トラブルにあると見込んで分解開始。写メは…一番に怪しい箇所。作動不良が著しい。
結果から言うと…修理は一応成功した。おそらく落下や強い衝撃がカメラ内部に伝わり、作動系に支障を起こしたと推察。この時代に製造されたコンパクトカメラから各社電気製品化が始まり、永らく愛用するカメラではなくなって、故障すると捨てられてしまうんだな。


