春にイルカを待つ人々 | HOODのブログ

春にイルカを待つ人々


子供の頃。春先の季節変化で体調不良。恒例のように病院通いが続いた。

当時、通っていた病院の隣には魚屋があって季節の魚などが売られていた。店頭で魚屋の主と地元の人々が交わす言葉が耳に入ってくる。

『そろそろ、イルカが捕れる季節だねぇ。楽しみだよ…』一人のお婆さんが期待した口調で店の主に話しかけた。
すると、主は『今日、イルカは入荷しましたよ!』と、店奥からトレイに入ったぶつ切りになった肉を出してきた。

それは皮が黒く、抜けるような白い脂肪と赤肉に獣特有の血が混じりあった状態で、普段に目にする食肉とは異質なものだ。鯨肉とも異なり、いったい調理方法は…どうなんだろ?



桜が散り、桃の花か咲く季節に私の地元であった茨城では一部の人々が季節を味わう料理の一つとしつ『イルカ料理』があった。農作物が主体の地方では、ちょうど『春窮』の時期である。作物の境であり食べるものが少ない。おそらく貴重なイルカが春の料理としてあったようにも思う。


昨日、茨城の海岸に十数頭のイルカ群が打ち上げられたらしい。先の東日本大震災と同様の符丁をするように再びの打ち上げ事件である。いたずらに不安になる気持ちは確かだが、イルカが海岸線に近接する季節であるのも確かだ。



イルカ肉は味噌煮にしてゴボウやコンニャクと合わせて煮込むと美味い…と聞く。
聞く…としたのは私の記憶に確証が持てないからだ。一度だけ食べたような、不味いという記憶はないのだ。私の母は魚屋(病院前の)で試食を進められたが、その血の臭いに耐えきれず悪寒を感じたという。だが、そういう印象が私にないのは、ある意味で困る。
『俺の記憶ではイルカ肉は美味いよ…』となりそうな気配すらある。国際的に不道徳であり環境テロリスト扱いすら受けそうな勢いもある。

しかし、人々が騒ぐ割りにはイルカ研究は進んでいない。地震とイルカ・クジラとの因果関係はあるのか。なぜ海岸に打ち上げられるのか…など。