河童と獺
実家に帰省した際、小川芋銭の作品群を見た。芋銭と言うと河童や獺が有名だ。
さほどに芋銭の経歴を知らなかったのだが、幸徳秋水の影響を受けて農民作家としての背景あった事など、いささか私自身が無知過ぎて恥ずかしくなった。
展示作品、芋銭『三味線堀の河童』という作品があった。
三味線堀近くに住む小唄の師匠の元へ、門前の堀に住む河童の子が三味線を習いに来ている様子を描いている。
楽しそうに教える師匠の笑顔と、懸命に演奏する河童の子。河童の子は後ろ姿しか見えない。しかし、三味線棹を持ち撥を操るひた向きさ、自分の子供に教えているような師匠の表情が良い。
ふと…この師匠には子供があったのだが夭逝してしまい、亡き子の面影を河童の子に見ているのかも知れないな…そういうストーリーが浮かび、何か切ないような気持ちになった。
