炒飯…弐
目光の天婦羅
私が自炊した炒飯は、どこか優しい味わいである。そして、日によって味付けに差が出る。不味い失敗はしないが、同じような味付けにはならない。毎日食べても飽きが来ない代わりに、再現が難しいのだ。
一方、街の炒飯はいつ食べても同じ味である。商売である以上は差があるはずはない。プロ仕事だから当然だろ…と納得、するかと言えば違う。料理に対する答えは簡単ではない。
街の炒飯は一回食べたら、次に食べるのは10日以上は日を開けたい。美味しいと感じるのだが『飽きる』…街の炒飯は必ず飽きるのだ。おそらく原因の一つに調味料の存在があるのは間違いないと思う。だが、街の炒飯を私も再現してみたい。そういう欲求もある。そこで様々に記事を探して実際に試してみた。
結論から述べれば、『味の素少々…』塩と組み合わせて調節すれば良い。目安はあるが、塩との関係性があるようだ。そうする事で(良い塩梅というヤツだ)、街の炒飯に近づいた味に作り上げる事に成功した。何回作っても差が出ない。同じような味になる。
しかも、あの嫌悪感すら感じる『炒飯に飽きが来ない!』これは有り難い。特に実家で両親に料理を作る場合、非常に助かる。
『えっ、結局はお前の料理自慢かい?』まぁね…それも否定はしない。
味の素。料理における万能薬に近いんだろうな。私が使うのは炒飯の時だけと決めたけど、ちょいと『誘惑する白い粉』ではある。
