夏休み
大人には通常、学生時代のように長期の夏休みは来ない。
どんなに待っても、それでも待っても、
そんな夏休みは来ない。
そういう自覚はあるが、自営×…自由業の私は『自主的夏休み』である。
いささか自虐気味だが、そういう業種を選んだのだから、自由を得た代わりに失ったものはある。心の安寧とか、生活の安定などだ。
自由に時間を使えるという事が、穏やかな心の解放になるとは限らない。むしろ、古代より人間社会において逆なのである。
保証が皆無なのだから、常に生活危機に怯えながら暮らしているわけだ。
その意味で野生に暮らす生物と似ている。
請け負った仕事で成功しなければ、人生の終焉が控えている。
強がりも空言である。朽ちながら波に漂うだけか。
