愛機一台で世界を歩く
物としての価値なんて、対応する人によって様々だ。この愛機ミノルタXEなんてジャンクでなくても、カメラとしての実用価値は皆無に等しい。
しかも、今や中古カメラ店でも、ジャンク棚でしか探せないくらい古くて、しかも常に故障を孕んでいる。『ファインダー×、シャッター×』なんて張り紙が付いて売られている。資産価値はゼロ…永遠にゼロである。
そんな機種なのに、まともに使えるようにするため、すでに二台以上のXEのジャンクカメラ(修理不可能)機を部品取りに投入。
ブログにも書いたネタだから繰り返しになるが、単に一台だけのカメラではない。分解されたカメラ達の運命も背負って手元にある愛機なのだ。この一台で旅の果てまで歩けたら、自分はサルガトの気分くらいにはなれるだろうか。夢は夢として、そういうロマンだけは抱いてみる。
それこそ、寄せ集めのジャンクを組み上げたポンコツ零戦で、グラマンやコルセアと戦う、その気分に少しだけ近い。
蛇足…えっ、その零戦が見たいって。
その零戦が日本にあるんだな。上野の科学博物館に展示されている。あの少しくたびれた複座零戦が、まさに…それ。
昭和五十年代だったと思うけど、ラバウル近くの浅瀬に不時着した機体が引き上げられて日本へ帰還。興味ある方は、是非。あれこそ、真実の『永遠の0』であり、男達が戦ったに証し違いない。
