東京の空の下
今日は定期検診日。多少(かなり)気分が落ち込み気味なのでブログはミーハーな話題に逃げる。
都内でしか見られず、地方ではあまり見かけないモノ。
その一つが文化人や芸能人との遭遇だ。東京の空の下、有名人に出会う機会は少なからず…である。
文化人編
井伏鱒二…何しろ小学生時代から憧れた作家である。
学生生活で都内に出たら、『絶対に荻窪に住むんだ!』と決めていて、生前の井伏邸の前に何回か行ってみたり、作家愛用の寿司屋に入ってみたり…そんな荻窪生活をしていた。
そして、今日の朝みたいに冬の雨が降るある日。駅に向かう私は通りに出る小道を急ぐ。道の先、一際立派な邸宅の前に一台の緑色したタクシーが止まっていて、一人の小柄な老人が立っている。次第に、その老人が井伏鱒二である事に気が付く私。
井伏氏も、こちらを見ている。私は…物凄い緊張と混乱…何か言うべきか。
しかし、学生であった私は軽く挨拶をするのが精一杯。今でも、ただ慚愧の念に耐えない。
もうね…部屋に引き返して書棚から井伏鱒二作品の本を持ってきてサインを貰うとか、何か話をしてみるとか、何でも良いから話が聞きたい…いや、あの寿司屋や鰻屋の評価でも良い。
実際、井伏鱒二、夏目漱石などは写本するくらい自分自身の文体にしたい、と願った作家なんだよねぇ。
雨の街角を歩く度に、ふと…あのシーンが蘇る。
