ライバルは必要だ | HOODのブログ

ライバルは必要だ


アマチュアの与太話として受け流して欲しい不遜な話をする。

まだ若気の過ちという言い訳が通じる年代の時だ。

私はスケートの高橋大輔やバレエの熊川哲也が演じる舞台を見ていると、妙に負けたくないな…と思ったりしていた。
こいつらが能を選んで同輩や後輩に来たら、どうやって勝てるだろう…とか。

まだ高校生だった熊川哲也のローザンヌのバレエコンクール録画中継を偶然見た時、お、ライバルがいたよ…と。(ハイ、ばか野郎だと思って下さいね)

…その時はローザンヌ中継を録画して、ずいぶんに研究をした。この時、熊川の演技は『海賊』だったように記憶する。彼の跳躍の高さ、ぶれない腰の軸、制動の効いた手足…能の仕舞とバレエは動きが似た点と、真逆な点が交差するんだけど、演技的身体の使い方として自分の意識に取り込んでみようと企てた。

あるいは高橋大輔選手の練習風景をテレビで放映した時、ピンポイントで滑る独特な工夫をした練習を見て…『あぁ、あれだ、あれだ…』と ちょっとだけ、真似をした。
高橋はエニセイ・プルシェンコ選手を目標にしていたようだけど、私はプル君のスケートには感銘は感じない。むしろ、同じロシア選手ならばエグウィン君(確かに記憶せず)の『仮面の男』が良かった。エグ君のスケールが大きい滑りは、小手先で真似出来ないからだ。
高橋選手は足先から大腿部にかけて器用に使える上手さがあって、その可動が派手で見映えがする。
『花』ではないが、華やかなスケートだと思う。

話は何だっけ。

そうだ。密かに彼らをライバルに想定していたわけだが(ぇえ、身の程知らずでごぜえます)…能は老人になっても舞える、そういう世界でもあり、老境を迎えた気持ちや体に衰えを隠せない私だが、実は心のどこかで、まだ勝負をしたいんだろう。

写メは太田由希奈(この表記でよいのかな)…一番好きな選手だった。彼女も怪我に泣いて銀盤の戦いから去った。