虚構性スナップ写真
仕事ではデジタル専撮影だが、自分の作品テーマはフィルムで撮影している。
しかし、考えてみれば先程の河原で出会った二人組を撮影した場合、フィルムだけでは撮影が先に進まないようにも思える。
どんな写真になったのかデジタルで撮影した映像を見せて、マニュアルカメラの撮影で勝負する…それが被写体である二人にも都合が良い。
やはりサブにデジタル一眼を用意するか。
最近、盗撮が話題になる。連日のように誰かが検挙されているかのような印象さえある。
私もカメラ持参で出掛ける場合がほとんどだが、どこに行っても同様だけど、その相手を撮ると決めたら私は声はかける。あるいは何かサインを送り、撮影に入る。
単に幸運なだけなのかも知れないが、相手からの協力を貰えている。
ただ、積極的に若い子だけを追ったわけでもなく、そこは惰性と成り行きのスナップだ。
そうなのだ。惰性と成り行きでは作品世界になり得ない。
作家性を有するには、もう一歩だな。虚構性を持ち込む必要がある。
能の撮影はドキュメント、ノンフィクションであり作家性質は希薄で、自分の世界を何とか表現するには、別の被写体を求めるしかない。
本当は能で、そこを描けたら(撮影)、今の壁を破れるのだ…と思っている。
