美女のお迎え
酒飲み過ぎて及ばざるがごとし。
一昨日は、何やら吐くものが無くなり、ついには赤い得体の知れないモノを吐いて終わった。
それでも臨死体験…とはならない。二年に一回くらい、この深酒の果てが来る。
結構、酔いつぶれ対処には慣れてしまった。
ところで、臨死体験と言うべきかは不明だが、私は激しい高熱を発して意識を失った経験が二度ほどある。
その際に枕元に、必ず現れたのが六人の美女だ。
突如、ドアが開く。ぞろぞろと白い服を来た美女が部屋に入ってきて、私が熱に苦しむ病床を覗き込みながら、何やらヒソヒソ話し合っている。そして一同頷いて、部屋から出て行く。
死神かも知れないな
ともあれ、彼女達に優しく微笑まれて部屋から連れ出されたら、私はこの世と『おさらば』なのだ。
二度目にやって来た時は、全く予想していなかったので少し驚いた。おそらく、自分の死期を悟るというのは、そんなものか。
まぁ、美女達だから良い。
しかし、最近は…この十年以上は会っていない。おそらく嫌われたのだろう。
現実でも、美女には縁がないのだから。
