何か引き継いでいればよいのだけれど。
剣術の流派に『心形刀流』という一派がある。少し興味があったのでネットで調べていたら、突然に曾祖父上杉熊松の名が出てきた。
明治時代に、西洋画壇で中堅の絵画教師であった曾祖父が、一方で剣術の名手、剣客レベルであったことは聞いていた。しかし、流派名は初耳だった。
孫の私から見て、かなり怖かった祖父ですら『…親父は本当に剣術が強くて、さらに俺より気か短い』と生前語っていたくらいだから、本物の剣士であったのだろう。曾祖父や高祖父の時代までは、この『心形刀流』を習っていたようだ。
動画サイトで『心形刀流』の演武を見ると二刀流で戦う型など多彩な剣術。一刀流としては、狭い室内や廊下などで戦う場合を想定しているのだろうか。
腰の位置移動などは、能楽の動きと大差はない。各構えなど見ていると仕舞を舞っているようにも見えてくる。
ほんの百数十年前、まだ日本は青年達が剣術を習っていた時代だった。
写真では真ん中の着物を来た中年男性が曾祖父の熊松爺。
