大晦日。明けるよの眠りの境目。
寝正月…それは怠け者に残された最後のフロンティア。
今年の年越し蕎麦はカップ麺で済ます。
除夜の鐘は市内に幾つか寺があり、嫌でも聞こえる。騒音問題で苦情が出ているのは、ここも同じ。
飲みながら紅白を見て、適当に酔っぱらったら、近所の神社に並んで神酒をもらう。
そんな大晦日の風情も、いつまで続くのだろう。
帰宅したら初風呂だな。
実は歳時という習慣を支えるのが、一番に贅沢でお金がかかる。
誰が裕福で、貧しいかが尺度ではなくなってきた。
正月だって、必要されなければ餅も屠蘇もない。
今は、正月とクリスマスを比較して、消費のウェイトがあるんだろうね。
酔うほどに、今夜の相手は坂口安吾。
ちょうど『恋愛論』に入った…文章が巧みだ。今さらだが、こういう文体の表現方法は学校では教えない。
今年は、文楽と某市長氏の争論が取り沙汰された。文楽保護の公費予算を削るという。
『文楽は面白くないから…』というのが理由だったらしい。氏は、今後は英語教育に力を入れるとか、英検二級が何とか…。
こういう考え方が、いつもながら跡を絶たない。根本に、学校が学生に教える事、学生が自ら学ぶ事を一緒にしているから混乱するのだ。
以前に、氏は能を見るやつは気違いが変態と言い放った、と聞く。
我々能楽愛好者は変態、気違い扱いか…彼は言葉には注意した方がいいね。
まぁ、良い。能は気が狂うくらい必死に稽古しないと、素人玄人に関係なく身に付かない世界なんだから。
その意味では、氏は正しい。
もうすぐ、紅白始まるね。みぃちゃん待ち…一瞬でも映るかなぁ。
