お風呂は大きいと寒いが、二人で一緒に入れるよね。
先の太平洋戦争においてターニングポイントとなったミッドウェー海戦は、様々な研究がなされているし、証言も多い。
この海戦で、日本海群の主力空母四隻と搭載機、その多数の搭乗員を失った。責任論として作戦指導ミスを遡上にあげる論は幾多あるが…実は、見落とされている事実がある。
開戦から半年、空母の搭載機は急速に性能の向上見せ始めた。また搭載機の機体重量は増加し、この飛行機を発艦させるために合成速力が必要とされる。空母の最大速力の幅が多く取れる母艦は短い時間で発艦が可能だ。もしカタパルトがあれば、さらに早いだろう。
大型化した機体は着艦速度も高く、収容が難しい。機体フックを甲板に張ったロープに引っ掻けて着艦するわけだが…これが時間を費やす。もし、飛行甲板に十分なペイロードがあれば、発艦収容を同時に可能だ。
さらに攻撃機の場合、爆撃用と雷撃用の照準機を調節しなければならない。実際に体験者に聞いた話では、照準と微調整をして魚雷や爆弾を付ける手間が大変な作業なのだとか。
当時、大型空母とされていた赤城、加賀は艦体こそ三万トンクラスだが、百機近く収容する二層の格納甲板は戦艦からの改造のために、複雑な構造で作業に利便的ではない。また奮戦した山口少将が率いた空母飛竜、蒼竜は機関や各装備は比較的に新しいが、狭い甲板と艦内ペイロード、高速に費やす燃料の不安を常に抱えていた。
対するアメリカの空母は、現代型空母の開祖的タイプの三隻。強力な防空能力とレーダー、レーダーに組織される戦闘機群…これらが機能的に指揮され、このミッドウェー海戦の前に行われた珊瑚海海戦では、少しづつ効果を見せ始めていた。
さて…話は続く。
