髪…追記 | HOODのブログ

髪…追記

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能『実盛』シテ清水寛二

帰宅したら、急に疲労感に寝込んでしまう。時間も遅いので軽めの食事。

明日、送る書類やら、持参する機材の用意をする。


昨日、ブログで触れた能『蝉丸』については、幾度かの繰り返しになっている。

そこで髪と能に関わる話を追記で少し書いてみる。髪がテーマとして、まずは修羅能『清経』があり、おなじく修羅能『実盛』がある。
一方は離れた妻へ形見の遺髪を送るも、妻は受け取りを拒否、その仕打ちを夫の霊が問いただしに現れるが、逆に妻から『戦いによる戦死なら諦めもつくが、なぜ入水という別れを選んだのか!』と…『逆ギレ』されるという展開。要は妻が夫の死を認めない。
しかも、隔たったままの夫婦心理がもどかしい。

能『実盛』は木曾義仲と戦った斎藤実盛の亡霊が主人公。かっては勇者として名高かった実盛も、木曾軍との戦いにおいては、老境を隠せず髪は白髪となっていた。それを黒髪に染め上げ戦場に望む。
老いた武者は若い力には勝るともなく、手塚光盛の手に討ち死。手塚が首を洗った際に白髪に戻り、首実検で実盛である事が知れる。この場合、実盛の亡霊には討ち死にした恨みというより、白髪…老人であることを知られた恥ずかしさが込められている。

男の場合、女性が寄せるような髪へのエトスは少ないのだろう。伸ばした髪も手段やメッセージに近く、記号化されている。


源氏物語における六条御息所が、髪を洗うも芥子の香りが抜けない…など、女性の空恐ろしい心理とは、根本から精神世界が違うのだろう。