軽い感傷 | HOODのブログ

軽い感傷

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2000年の終わり頃、私は能の撮影をしたいと思い、学生時代より習っていた能楽サークルの師匠に相談した。
師匠の言葉は、写真家などロクな人間になれないから止めたらどうか…(もっと辛辣な言葉ではあったけど)…と諭された。
しかし、半ば師匠にお願いして強引に撮影を開始。


写メは、その頃入手した一眼レフ・ミノルタXD。
資金不足だった当時、手持ちのレンズ資産を生かして撮影するには、これしかなかった。
比較的静かなレリーズ音で、何よりファインダーが見やすい。
問題は、既に発売が終わったカメラであるため、特に電子シャッターの修理が難しい機種であった。

しかも、当時は中古カメラブームで現在の市場価格よりも、全てにおいて三倍は高値安定中で、中古カメラにしては高額。

ともあれ、このマニュアルカメラで三年程撮影。
近年、調子が悪くなりマニュアル撮影のみ可能。だが、不思議な事に機械式カメラと異なり、電子シャッターの場合は何となく、マニュアル撮影が味気ないのだ。

しかし、それは感傷に過ぎないのだろう。

ちょっと分解してみたけど、電子部品の修理はプロでなければ無理だ。



ファインダーから消えていった時間だけが、今も残像になっている。